プラスチックリサイクルの技術開発とその取り組み、規制・施策動向、将来展望
== 発刊にあたって ==
 19世紀に発明されたプラスチックは、軽くて丈夫な物性が注目され、気が付けば日常的に購入する食品の大半がプラスチック容器に入っているようになっていた。しかし2016年にエレン・マッカーサー財団の発表により、廃プラスチックは国際的に重要な環境問題の一つと認識されるようになった。

 1992年にリオデジャネイロで初めての地球サミットが開催され、地球温暖化を防ぐことが人類共通の課題として認識され、「持続可能な開発」が重要なキーワードとなった。2015年に採決されたSDGsもその流れを汲むもので、目標12の「作る責任・使う責任」では、廃棄物の削減および再生利用が謳われている。

 材料や技術そのものは中立であり、それらを如何に活用するかが重要である。プラスチックは20年以上も前にリサイクルの制度が整備されたにも関わらず、未だに多くの問題を抱えているのはなぜだろうか?

本著では、現在、各企業が廃プラスチックのリサイクルに関して取り組んでいる課題に焦点を絞り、最新の情報を掲載した。環境や廃プラスチックの問題に関心のある方々の参考になれば幸いである。


(「刊行にあたって」より抜粋 監修 加茂 徹)
 
プラスチックリサイクルの技術開発とその取り組み、
規制・施策動向、将来展望
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