3Dプリンティング材料最新業界レポート 冊子+CDセット
= 刊行にあたって =

 様々な業界で3Dプリンターが普及するにつれ,材料メーカーによる造形材料の開発・提案が活発になっている。

 金属3Dプリンターは,欧米中心に自動車や航空機,医療機器などの特殊仕様部品で採用が急速に進み,中国では補助金で製品普及を促すことで増加している。金属材料はアルミニウムやチタン,鉄系が主流であり,疲労強度や加工率の高さという点で,アルミニウム合金の使用が多くなっている。

 バイオ3Dプリンターは,生体との互換性が求められないモデリングや試験管などでの実験が行われている。今後,バイオ3Dプリンターを活用した臓器は,人工膵臓,肺と腎臓,肝臓が完成するといわれている。それに伴い,バイオインクや非細胞材料の消費量も増えていくであろう。

 また,近年,歯科領域において3Dプリンティング技術を活用する動きが拡大してきている。アプリケーションでは,矯正用マウスピース,人工歯,インプラント用のサージカルガイドなどの製造が拡大している。それゆえに,材料メーカーは歯科分野に3Dプリンター向けの高機能樹脂を提案する動きが盛んになっている。

 さらに,医療・福祉用3Dプリンター向けの高機能樹脂も増加している。義肢や人工骨などを容易に作製する方法を提案し,高齢化で拡大が見込める医療・福祉産業でのニーズの取り込みを行っている。

 市場機会の獲得のため各社は様々な戦略を進めており,3Dプリンター・材料ともに多様な選択肢が増えている。本レポートでは,“3Dプリンティング材料”に焦点を合わせ,業界,及び市場動向を分析した。

CMCリサーチ調査部
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