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核融合(フュージョン)技術の基礎と必要なイノベーション【LIVE配信】

■開催日時:2024年03月14日(木) 10:30〜16:30

■会場:【WEB限定セミナー】※在宅、会社にいながらセミナーを受けられます 

■定員:30名

■受講料:55,000円(税込、資料付き/1人)
※最新のセミナー情報を「配信可」にすると割引適用(登録無料)
会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で55,000円(税込)から
 ・1名で申込の場合、49,500円(税込)へ割引になります。
 ・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計55,000円(2人目無料)です。

■備考:
資料付き
【LIVE配信セミナーとは?】

■主催:(株)R&D支援センター

■講師:
(株)ODAC 取締役 工学博士 岡野 邦彦 氏
【専門】
核融合工学、環境・エネルギー学
【略歴】
東京大学工学部原子力工学科卒、同大学院博士課程修了。(株)東芝 研究開発センター、(財)電力
中央研究所での核融合研究開発を経て、2011年から日欧協力で設立された国際核融合エネルギー研
究センター副事業長・原型炉設計活動リーダー、2013年から慶應義塾大学理工学部特任教授、2017
年慶應義塾大学理工学部機械工学科教授。教授退職後は同大学AI・高度プログラミングコンソーシ
アム上席コーディネータ。2022年より同大学訪問教授。株式会社ODAC取締役。現在に至る。
本テーマ関連学協会での活動
<主な関連学会等での活動>
1999〜2002:電気学会 原子力技術委員会核融合炉総合システム調査専門委員会 委員長
2002〜2006:プラズマ・核融合学会理事
2002〜2020:核融合エネルギーフォーラム調整委員会委員、実用化戦略クラスター世話人
2007〜2009:ITER・BA技術推進委員会ロードマップ等検討作業グループ主査
<主な政府関連委員会等での活動>
1998〜2000:内閣府 原子力委員会 核融合会議開発戦略検討分科会委員
2003〜2003:内閣府 原子力委員会 核融合研究開発基本問題検討会専門委員
2011〜2015:文部科学省 科学技術・学術審議会原子研究開発委員会核融合作業部会委員
2015〜2021:文部科学省 科学技術・学術審議会核融合科学技術委員会委員
2015〜2021:文部科学省 同上、原型炉開発総合戦略タスクフォース主査

■受講対象・レベル:
核融合エネルギー開発に広く興味を持たれる方はもちろんですが、事業として核融合エネルギーの
分野に参入できないかとお考えの皆様にもヒントとなるように期待されるイノベーションも具体的
に話します。

■習得できる知識:
核融合の原理と現状、核融合炉の構造、核融合炉の要素技術、必要なイノベーション

■趣旨:
核融合の連続燃焼をめざす実験炉イーター(ITER)が日欧米露中韓印の国際協力でフランスに建設
中です。2.5兆円をかけた国際プロジェクトで、50万キロワットの核融合出力を予定しています。
2007年から建設が続き完成は2027年頃。完成後10年ほどの実験を経て、入れたパワーの10倍の核融
合パワーを出す計画です。このような長期にわたった核融合開発計画が進む中、昨今の報道では、
新規ベンチャー企業が10年以内に小型核融合炉を実用化などのニュースでにぎわい、矛盾した内容
で人々を戸惑わせています。これは、学界内での広範で堅実なレビューが基盤にある科学発表と、
部分的な成功の将来性を楽観的に誇張したマスコミ向け発表が、区分けなく報道されるためです。
この混乱の責任は注目度を狙った発表をする側にあり、報道側のせいではありません。本講座では、
核融合炉設計の専門家として日本の核融合開発戦略にも長らく関与してきた講演者が、核融合開発
の本当の現状と将来の見通しについて、わかりやすくお話しします。また、今後のイノベーション
が期待される技術分野などもご紹介します。なお、名称変更の政府発表(2023年6月8日)に沿い、
「核融合」は原則として「フュージョン」と表記する予定です。


■プログラム:
1.フュージョン炉の基本
  1-1 フュージョンエネルギーとは
  1-2 一億度を閉じ込める方法(磁場とレーザー)
  1-3 過去の開発史と日本の試験装置JT-60SA
  1-4 国際協力で建設が進む実験炉ITER 出力50万kW
  1-5 ITERの性能は今でいう「機械学習」で予測した
  1-6 フュージョン炉の4大要素技術
  1-7 実用化に向けた開発計画とコスト
  1-8 色々なフュージョン反応
2.よくある疑問と回答
  2-1 水爆のように爆発しないのか
  2-2 福島事故のようにならないのか
  2-3 放射性廃棄物で破綻しないのか
  2-4 1億度なのにお湯を沸かして発電するのか
3.磁場方式フュージョン炉
  3-1 閉じ込め磁場の構成(トカマク型、ヘリカル型、他)
  3-2 一億度への加熱と電流の駆動
  3-3 日欧の成功と米の挫折
  3-4 プラズマ性能の制約条件
4.未来エネルギーとしての資質
  4-1 燃料資源はどこに
  4-2 燃料増殖 リチウムから三重水素を作る
  4-3 最初に三重水素がなくても起動可能
  4-4 安全性と潜在的ハザード比較
5.ITER計画
  5-1 実験炉ITERの概要
  5-2 目標と達成の見通し
6.過去のイノベーションと期待されるイノベーション
  6-1 プラズマ(自己駆動電流、自己加熱燃焼)
  6-2 超伝導コイル(製作技術、電磁力支持材、絶縁材、超伝導材)
  6-3 ダイバータ(排熱、耐熱、耐久)
  6-4 ブランケット(構造、増殖材、増倍材)
  6-5 遠隔保守技術(小分けで抜く、横に抜く、上に抜く)
7.磁場フュージョン炉の概念設計例
  7-1 ITERで発電したら正味電力は出るか
  7-2 フュージョン炉の設計例
  7-3 建設コストと発電コストの予測分析
8.慣性(レーザー)方式フュージョン
  8-1 レーザーフュージョンの原理と特長
  8-2 米国におけるレーザー方式の進展
  8-3 日本の発明 高速点火法
  8-4 レーザー炉の概念設計例
  8-5 レーザー炉特有の技術課題
9.10年後に実用化って本当なの
  9-1 米英ベンチャーの小型炉案 棚上げされた課題はなにか
  9-2 先進燃料フュージョン炉 実現には高いハードルがある
10.実用化に向けた核融合開発計画
  10-1 日本の開発ロードマップ
  10-2 海外の開発計画
  10-3 日本のスタートアップ企業
11.おわりに
  11-1 日本こそフュージョン炉が必要な国

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