■開催日時:2024年10月07日(月) 11:00〜16:30
■会場:【WEB限定セミナー】※在宅、会社にいながらセミナーを受けられます
■定員:30名
■受講料:49,500円(税込、資料付き/1人)
※最新のセミナー情報を「配信可」にすると割引適用(登録無料)
会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で49,500円(税込)から
・1名で申込の場合、46,200円(税込)へ割引になります。
・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,500円(2人目無料)です。
■備考:
資料付き
【LIVE配信セミナーとは?】
■主催:(株)R&D支援センター
■講師:
【第1部】
京都大学 経済研究所先端政策分析研究センター 特定教授 修士(工学)
廣木 雅史 氏
<専門>
環境政策
<略歴>
1988年東京工業大学大学院社会工学専攻修士課程修了、同年環境庁(当時)入庁。
環境省水・大気環境局総務課長、独立行政法人環境再生保全機構理事、
東北大学公共政策大学院教授等を経て、
2022年8月より現職。
専門は環境政策、環境社会システム。
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【第2部】
群馬大学大学院医学系研究科 応用生理学分野 教授 医学博士
鯉淵 典之 氏
<専門>
環境生理学,内分泌代謝学,毒性学
<略歴>
1985年 群馬大学医学部医学科卒業
1989年 群馬大学医学系研究科博士課程修了(内分泌研究所生理学講座,医博)
米国ロックフェラー大学博士研究員(Department of Neurobiology and Behavior)
1990年12月 獨協医科大学助手(生理学)、以降講師から助教授
1996年7月 ハーバード大学医学部客員助教授
2001年4月 群馬大学医学部生理学第一講座教授
2003年4月 群馬大学大学院医学系研究科医科学専攻
器官機能学分野 教授(大学機構改組による配置替え)
2008年4月 同 応用生理学分野 教授(分野名改称による)現在に至る
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【第3部】
(株)クレハ環境 ウェステック事業部 ウェステック企画部 技術課 課長
草野 洋平 氏
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【第4部】
国際航業株式会社 フェロー 事業統括本部(地盤環境研究) 博士(工学)
中島 誠 氏
<専門>
水文学、地盤環境工学、土壌・地下水汚染調査・対策
<略歴>
学位・資格 博士(工学)、技術士(総合技術監理、応用理学、環境、建設)、
土壌汚染調査技術管理者、環境カウンセラー(事業者部門)
1988年 筑波大学第一学群自然学類卒業
1988年〜1997年 アジア航測株式会社
1997年〜2009年 国際航業株式会社
2003年 博士(工学)(岡山大学大学院自然科学研究科)
2009年〜2015年 国際環境ソリューションズ株式会社
2015年〜現在 国際航業株式会社
■受講対象・レベル:
【第1部】
・PFASの規制動向に関心をお持ちの方
・化学物質の管理に何らかの形で携わっている方
【第2部】
・有機フッ素化合物を使用されている事業者の責任者の方
・化学品の研究開発に携わっている方、化学物質管理に携わっている方、
サステナビリティ推進部署の方
・製造業又は商社の環境担当者、取引先窓口担当者、渉外担当者
・消費財、材料メーカーの開発に携わる方、品質保証担当の方
【第3部】
・各事業所様で産業廃棄物関連をご担当されている方
・PFOS/PFOAに汚染した廃棄物にお困りの方。
【第4部】
・有機フッ素化合物や有機フッ素化合物を含む製品等を製造または使用されている事業者の環境担当
の方
・PFASによる土壌・地下水汚染に関わる規制・基準の動向や土壌・地下水汚染の調査・対策に関心を
お持ちの方
■必要な予備知識:
特に予備知識は必要ありません。基礎から解説いたします。
■習得できる知識:
【第1部】
・化学物質に対する規制の経緯と近年の動向
・PFAS規制に関する国内外の動向
【第2部】
・PFASの国内の汚染状況について最新の知識が得られる。
・PFASの毒性についての情報が得られる。
【第3部】
・フッ素系POPsである、PFOS/PFOAを含有する廃棄物の実処理の事例をご紹介いたします。
・弊社の実例を通して、現在の国内におけるPFOS/PFOA廃棄物の処理体制の構築に至った背景等が
ご理解いただけると思います。
【第4部】
・PFASによる土壌・地下水汚染について環境規制の最新動向や、メカニズムや特徴、実態、調査や
対策を行う際の考え方や方法についての最新の知見に関わる知識が得られる。
・実際にPFASによる土壌・地下水汚染の問題に直面した場合の対応に活かすことができる。
■趣旨:
【第1部】
近年有機フッ素化合物(PFAS)による汚染の報道や規制強化の動きが顕著になっていることを踏まえ、
本セミナーでは、このような動きの背景について解説していく。
具体的には、最初に化学物質に対する規制がどのように進んできたかについて解説した上で、近年の
国内外における化学物質規制の考え方を説明する。その上で、PFASがどのような観点から規制の対象と
なりつつあるかについて国際的動向を中心に述べ、最後に日本においてPFASに関しどのように対応
しようとしているのかについて解説する。
【第2部】
PFAS(Perfluoroalkyl and Polyfluoroalkyl Substances)は,フッ素化アルキル(すべて,または一部が
フッ素化されているアルキル基)を持つ化合物の総称である。代表的化合物にはぺルフルオロオクタン
スルホン酸(Perfluorooctane Sulfonic acid, PFOS)やペルフルオロオクタン酸(Perfluorooctanoic acid,
PFOA)がある。これらの化合物は熱・化学的に安定で,また撥水・撥油性の両者を有することから,
コーティング剤,消火剤など多くの用途で使用されてきた。しかし,体内への蓄積性と種々の毒性が
明らかとなり,2000年代初頭には多くの国で製造・輸入が原則禁止された。我が国では2010年に原則
製造・輸入が禁止されたものの,基地周辺を中心に水系の汚染が問題になり,米国で提唱された健康
リスクが生じる血中濃度(20 ng/mL)をはるかに超える曝露を受けている例も散見されるようになった。
そのため各省庁で対策会議等が本格化したところである。毒性に関しては, 肝毒性,免疫毒性,腎毒性に
加え,近年,発達神経毒性が大きな問題となっている。胎盤や乳汁を介した曝露により,種々の異常の
可能性が危惧されているが,作用機構は明らかではない。マウスを用いた我々の研究結果では授乳期の
母体への曝露により,成熟後の仔の認知・記憶の低下や,協調運動(バランスを取る能力)及び運動学習
(運動を覚えてできるようになる。ヒトだと自転車に乗れるようになる)の低下が確認された。また,
脳発達に重要な甲状腺ホルモンの作用が影響を受けている可能性も考えられた。本セミナーでは,現在
わかっている我が国の汚染状況,及びPFASの毒性を総括し,我々の研究データを紹介し今後の対策の
展望について考察したい。
【第3部】
当社は創業以来、化学品製造業等から排出されるハロゲン等を含む燃焼負荷の高い廃棄物処理を行って
きており、POPs条約における規制物質を無害化する処理技術の検討に取り組んできた。本セミナーでは、
フッ素系POPsであるPFOS/PFOA廃棄物について、国内の処理体制が整備されてきた経緯の説明と、当社が
事業展開している焼却炉を用いた処理スキームを紹介する。
【第4部】
水道水源として用いられている地表水や地下水の「ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル
化合物」(PFAS)による汚染の顕在化が世界的に大きな問題となっており、我が国の地表水や地下水からも
代表的なPFASであるペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)やペルフルオロオクタン酸(PFOA)が広く
検出されている。
本講演では、PFASによる土壌・地下水汚染について、海外での規制動向やわが国における規制や基準化の
検討状況を簡単に紹介した後、PFASによる土壌・地下水汚染の原因や特徴についてこれまでに把握されて
いる事項をもとに説明する。そして、PFASによる土壌・地下水汚染に対して調査や対策を行う場合の
考え方や方法、技術に関わる現状及び課題について概説する。
■プログラム:
【第1部】 11:00〜12:00
「PFASに関する国内外の政策的動向について」
京都大学 経済研究所先端政策分析研究センター 特定教授 修士(工学)
廣木 雅史 氏
<プログラム>
1.化学物質に関する規制(環境安全管理)の進展
1-1. 化学物質によって懸念されるリスクと法規制
1-2. 日本における化学物質の規制経緯
1-3. 化学物質規制に関する国際的な動向
2. PFASの環境安全管理をめぐる国際的な動向
2-1. PFASの性質について
2-2. ストックホルム条約(POPs条約)における対応
2-3. 飲料水についての対応
2-4. 欧州REACH規制における動向
3. 日本におけるPFASの環境安全管理をめぐる動向
3-1. PFOS/PFOA等に関する日本の対応
3-2. PFOS/PFOA等の国内での検出状況
3-3. PFASに対する総合戦略検討専門家会議における検討と今後の対応
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【第2部】 13:00〜14:00
「我が国におけるPFASの環境汚染状況とPFAS毒性の基礎知識」
群馬大学大学院医学系研究科 応用生理学分野 教授 医学博士
鯉淵 典之 氏
<プログラム>
1.PFASに関する基礎知識
1-1. PFASの化学構造
1-2. PFASの用途と規制
1-3. 我が国における汚染状況
1-4. PFASの生体への影響
1-5. 汚染対策の現状
2.PFAS研究の最前線
2-1. 記憶障害
2-2. 運動機能障害
2-3. 甲状腺ホルモン作用の撹乱
2-4. 今後のPFAS毒性解明に向けての課題
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【第3部】 14:15〜15:15
「PFOS、PFOA含有廃棄物の処理とPOPs系難処理物に関する取り組み」
(株)クレハ環境 ウェステック事業部 ウェステック企画部 技術課 課長
草野 洋平 氏
<プログラム>
1.会社概要
1-1. クレハグループの主な事業・製品サービス
1-2. 会社概要と沿革
1-3. 廃棄物処理事業(ウェステックいわき)
1-4. 廃棄物処理事業(ウェステックかながわ)
2.PFOS、PFOA焼却処理までの経緯
2-1. 1100℃でのPFOS無害化実証試験
2-2. 850℃でのPFOS無害化実証試験
2-3. 850〜1100℃でのPFOA無害化実証試験
2-4. PFOSおよびPFOA含有廃棄物の技術的留意事項
3.PFOS、PFOA含有廃棄物の処理状況
3-1. 受入・保管方法
3-2. 処理方法(ロータリーキルン炉)
3-3. 処理方法(キルンストーカ炉)
3-4. 処理期間中の維持管理分析
3-5. 処理実績
4.他のPOPs含有廃棄物への取り組み
4-1. 低濃度PCB廃棄物の処理
4-2. POPs廃農薬の処理
4-3. その他POPs含有廃棄物
―――――――――――――――――――――――――――――――
【第4部】 15:30〜16:30
「PFASによる土壌・地下水汚染の特徴、実態および対策」
国際航業株式会社 フェロー 事業統括本部(地盤環境研究) 博士(工学)
中島 誠 氏
<プログラム>
1.PFASによる土壌・地下水汚染に関する規制動向
1-1.海外における規制・基準や対応の動向
1-2.我が国における規制・基準や対応の動向
2.PFASによる土壌・地下水汚染の原因
3.PFASの土壌・地下水中での挙動特性
3-1.PFASの土壌への吸着、土壌からの溶出に係る特性
3-2.PFASの土壌・地下水中での変換
4.PFASによる土壌・地下水汚染の実態と特徴
4-1.PFASによる地下水汚染の実態と特徴
4-2.PFASによる土壌汚染の実態と特徴
4-3.PFASによる土壌・地下水汚染の事例
5.PFASによる土壌・地下水汚染の調査方法について
5-1.土壌・地下水の調査方法と留意点
5-2.土壌・地下水の汚染状態を把握するための分析項目と分析方法
5-2.土壌・地下水汚染の調査・対策で必要となるPFASの分析
6.PFASによる土壌・地下水汚染の対策方法について
6-1.土壌・地下水汚染対策の基本的な考え方
6-2.PFASによる土壌汚染の対策方法
6-3.PFASによる地下水汚染の対策方法
6-4.PFASで汚染された土壌・地下水の処理技術の現状
7.今後の課題と展望
スケジュール
【第1部】11:00〜12:00
お昼休憩(60分)
【第2部】13:00〜14:00
休憩(15分)
【第3部】14:15〜15:15
休憩(15分)
【第4部】15:30〜16:30
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