序論 人機一体,究極のインタフェースが創る未来 《暦本 純一》
1.はじめに
2.人間拡張概念の歴史
3.人間拡張研究の発展
 
4.サイエンス・フィクションに見られる人間拡張概念
5.オーグメンテッド・ヒューマン技術領域
6.人工知能と人間拡張
 
第1編 AHのための基礎研究

 バイオメカニクス
第1節バイオメカニクスにおけるヒトの動作解析とコンピュータシミュレーション 
《深代 千之》
1.バイオメカニクスの基礎,力学の研究史
2.バイオメカニクスの研究史
3.スポーツバイオメカニクスの視点
4.キネマティクスとキネティクス
5.ダイナミクスと逆ダイナミクス
6.モーションキャプチャによる動作解析
7.コンピュータシミュレーションによる動作構築
8.バイオメカニクスにおける測定・分析・評価
第2節歩行動作のモデル化とその加齢変化および改善策 
《岡田 英孝》
1.はじめに
2.歩行動作の加齢変化
 
3.歩行中の下肢関節キネティクスの加齢変化
4.歩行のエナジェティクス
5.歩行動作の加齢度評価の試み
6.おわりに
第3節スポーツバイオメカニクス研究における動作計測技術の発展と応用性の向上 
《吉岡 伸輔》
1.はじめに
2.動作計測と課題
3.慣性センサとは
4.動作計測例
5.慣性センサ式動作計測の課題
6.ウエアラブルセンサ
7.計測技術の今後とバイオメカニクス研究の展開
 

 電気刺激による運動と感覚の再生 《横井 浩史,矢吹 佳子,東郷 俊太,姜 銀来,加藤 龍,杉 正夫》
1.はじめに
2.電気刺激療法の種類と歴史
3.促通反復療法(Repetitive Facilitation Exercise;RFE)
4.電気刺激による筋活動
 
5.幻覚を用いた感覚フィードバック(皮膚表面を移動する刺激)
6.電気刺激に対する脳活動
7.運動機能回復への応用
8.まとめ
 

 神経機能を変容させるサイボーグ技術 《牛場 潤一》
1.はじめに
2.人機一体型インタフェースの発展
3.人機一体システムは脳を変容させる
 
4.倫理と社会
5.おわりに
 

 人間拡張とIoA(Internet of Abilities) 《暦本 純一》
1.はじめに
2.ジャックイン
3.Internet of Abilities:能力のネットワークによる人間拡張
4.JackIn Space:他者へのジャックインとジャックアウト
 
5.存在感の拡張
6.応用展開
7.能力伝承の拡張
 
第2編 オーグメント・デバイスと拡張システム

 肢体,身体
第1節テーピング理論と目的および効果 
《野田 哲由》
1.テーピングとは
2.スポーツテーピング
3.キネシオテーピング
4.皮膚テーピング
第2節人工筋肉
2.1マッキベン空気圧式人工筋肉 
《鈴森 康一,阿部 智輝》
1.マッキベン人工筋肉
2.細径マッキベン人工筋肉
3.細径マッキベン人工筋肉を用いた能動織布
4.細径人工筋肉の応用
5.まとめ
2.2軸方向繊維強化型人工筋肉 
《中村 太郎,奥井 学》
1.はじめに
2.構造と動作原理
3.特 徴
4.圧力─収縮量─収縮力特性
5.コンプライアンス特性
6.力学的平衡モデル
2.3高分子ゲル人工筋肉 
《竹岡 敬和》
1.はじめに
2.様々な刺激応答性高分子ゲル
2.4McKibben型空気圧ゴム人工筋肉の数理モデルとその特徴 
《小木曽 公尚》
1.はじめに
2.McKibben 型空気圧ゴム人工筋肉の数理モデル
3.人工筋モデルの活用事例
4.おわりに
第3節人間拡張とウエアラブルエレクトロニクス 
《陳 ハンビッ,染谷 隆夫》
1.はじめに
2.皮膚と一体化するウエアラブルエレクトロニクス
3.印刷でつくるテキスタイル筋電センサ
4.ウエアラブルエレクトロニクスの今後の展望
第4節深部筋電の検出・制御による人体のセンサ・アクチュエーター化 
《田野 俊一》
1.はじめに
2.人体のセンサ化:深部筋電の信号源検出によるジェスチャ認識
3.人体のアクチュエーター化:深部筋電の干渉低周波法による手指制御
 
4.今後の展望
第5節人工筋肉アーム 
《中村 太郎,奥井 学》
1.はじめに
2.空気圧人工筋肉の関節系への適用
3.人工筋肉と磁気粘性流体ブレーキ(MR ブレーキ)を用いた可変粘弾性関節
第6節パワーアシストグローブ 
《佐々木 大輔》
1.はじめに
2.パワーアシストグローブの構造
3.装着者の意思に基づくパワーアシストグローブの制御
4.パワーアシストグローブ用空気圧供給システム
5.おわりに
第7節人類を超える可能性 
《粕谷 昌宏》
1.はじめに
2.人類を超えるために
3.人類を超える可能性
4.人類を超える未来に対する現在の立ち位置
5.人類を超えた先の未来
第8節義足ロボットによる失われた機能の拡張
《遠藤 謙》
1.はじめに
2.歩行運動
3.足関節
4.膝関節
5.股関節
6.今後の展開
第9節アンプラグド・パワード・スーツ─低圧駆動人工筋を利用した電気エネルギーを用いない運動支援スーツ─ 
《栗田 雄一,小川 和徳》
1.はじめに
2.低圧駆動型空気圧人工筋
3.PGM を利用した無電力供給型歩行支援スーツの開発
4.PGM を利用した無電力供給型テニス支援スーツの開発
5.おわりに
第10節人間と相同な構造を持つ筋骨格ロボットアーム 
《細田 耕》
1.オーグメンテッド・デバイスとしてのモータ駆動ロボット
2.筋骨格ロボットアーム
3.人間の運動を決める構造
 

 感覚・知覚・認知・記憶・判断
第1節視 覚
1.1網膜投影型レーザアイウェア技術 
《菅原 充》
1.はじめに
2.ウエアラブル視覚情報端末の分類
3.網膜レーザ投影
4.網膜投影型レーザアイウェア
5.安全性
6.ロービジョンエイド
7.今後の展望
8.まとめ
1.2眼鏡型ウエアラブル端末による視覚拡張 
《座安 剛史》
1.眼鏡型ウエアラブル端末「b.g.(ビージー)」の開発背景
2.眼鏡型ウエアラブルの本質とは
3.眼鏡型ウエアラブルによる視覚拡張とは
4.人間の眼で見えるものをさらに拡張する
5.人間の眼で見えないものを見えるようにする
6.眼鏡型ウエアラブル「b.g.」の特長
7.日本の眼鏡製造の聖地「鯖江」の産業活性化へ
第2節聴 覚
2.1聴覚拡張のための音声信号処理とインタラクティブ聴覚拡張システム 
《武田 一哉》
1.聴覚拡張とは
2.空間音響伝達特性と頭部伝達関数
3.音源分離
4.空間印象のインタラクティブな探索
2.2音情報伝達技術の高度化による拡張現実感 
《小澤 賢司,渡邉 貫治》
1.拡張情報提示のための音情報伝導経路
2.気導音による聴覚拡張情報の提示
3.頭部伝達関数:実空間における空間情報知覚の原理
4.頭部伝達関数を利用した空間情報の提示
5.音源信号と部屋の音響特性の準備
6.Augmented Human Hearing(AHH)の実現
2.3人工内耳
《松本 希》
1.はじめに
2.内耳の機能と人工内耳の原理
3.人工内耳の構造
4.適 応
5.人工内耳装用者の聞き取り
6.人の能力の拡張としての人工内耳
7.まとめ
第3節音声機能の代行と拡張 
《藪 謙一郎,伊福部 達》
1.音声の機能とその障害
2.発声機能の代行
3.構音機能の代行
4.代用音声としての技術と音声の拡張
第4節触覚のAR 
《梶本 裕之
1.はじめに
2.ツール介在型触覚AR
3.シート介在型触覚AR
4.提示部位移動型触覚AR
5.環境埋設型触覚AR
6.おわりに
第5節味 覚
5.1電気味覚 
《小池 崇文》
1.味覚の概要
2.電気味覚の概要
3.電気味覚のハードウェア
4.電気味覚の研究動向
5.電気味覚の実装例
5.2味覚の増幅と拡張 
《中村 裕美》
1.電気味覚とは何か
 
2.電気味覚の機序と味質
3.電気味覚を用いた味覚増幅・拡張とその展開
4.電気味覚を味覚増幅・拡張に用いるメリットと活用展開
第6節運動感覚 
《暦本 純一》
1.はじめに
2.運動感覚
3.自己像の拡張としての体外離脱視点
4.ドローンによる体外離脱視点の提供
5.水泳者のための体外離脱視点の提供
6.BodyCursor:身体知の体外離脱化
7.体外離脱視点による運動能力の拡張・発展性
第7節感覚クロスモダリティ
7.1視覚情報の拡張による疑似手指感覚の提示 
《田野 俊一》
1.はじめに
2.関連研究
3.関連研究における課題
4.研究アプローチ
5.実験および応用検証用システム
6.評価実験
7.まとめと今後の課題
7.2視触覚相互作用を用いたリダイレクション 
《廣瀬 通孝》
1.リダイレクション
2.視触覚相互作用(クロスモーダル)
3.視触覚リダイレクションの提案
4.無限回廊における触覚的手掛かりの効果
5.疑似昇降感覚の提示
6.まとめ
7.3視覚・嗅覚の操作による味覚の拡張 
《廣瀬 通孝》
1.味覚とは
2.味覚の合成
3.マルチモーダルからクロスモーダルへ
4.メタクッキー
5.おわりに
7.4聴覚と視覚・触覚・運動感覚の相互作用による複合現実感 
《鈴木 健嗣》
1.はじめに
2.聴覚機能を支援する技術
3.聴覚機能と社会的コミュニケーション
4.聴覚により運動感覚を理解する技術
5.聴覚機能を代替する視覚教示を与える環境の機能化
6.まとめ
第8節感覚の伝送・拡張・共有技術 
《前田 太郎,古川 正紘》
1.感覚運動情報レベルでの入出力インタフェース
2.前庭電気刺激(GVS)
3.つもり制御
4.おわりに
第9節人工知能と人間拡張
9.1ディープラーニングと人間拡張 
《松尾 豊》
1.はじめに
2.学習と進化
3.微分可能性
4.生存確率の最適化と双対性
5.微分可能化する世界
6.おわりに
9.2コグニティブ・コンピューティングと人間拡張 
《武田 浩一》
1.コグニティブ・コンピューティングの展開
2.医療分野のコグニティブ・システム
3.レシピ創作のためのコグニティブ・システム
4.さらなる人間拡張へ
 

 拡張システムと制御技術
第1節「パワーバリアレス社会」への挑戦 ─物流作業時の腰負担の軽減に寄与するパワーアシストスーツと200kg級の重量鉄筋を運ぶ建設作業用パワーアシストアーム─ 
《岸本 一昭,藤本 弘道》
1.「パワーバリアレス」が求められている
2.腰負担を軽減する「パワーアシストスーツ」
3.「ATOUN MODEL A」の効果の実際
4.現場の要望に応えた腕支援機能
5.重作業用パワーアシストスーツの開発
6.建設現場での配筋作業を助けるパワーアシストアーム「ATOUN MODEL K」
7.おわりに
第2節デジタルヒューマンと人間拡張 
《持丸 正明》
1.デジタルヒューマンとは
2.感覚─運動モデル
3.CAD からインタラクティブシステムへ
4.デジタルヒューマンによる人間拡張
 
5.環境身体ダイナミクスの理解とモデル化に向けて
第3節Hand-to-Handテレコミュニケーションのためのマルチラテラル制御技術 
《桂 誠一郎》
1.はじめに
2.マルチラテラル制御のためネットワーク構造(トポロジ)のデザイン
3.マルチラテラル制御によるHand-to-Hand テレコミュニケーションの実験例
4.Hand-to-Hand テレコミュニケーションの将来展望
第4節高速ビジョン・高機能マニピュレーション 
《並木 明夫》
1.はじめに
2.高速ビジョン
3.高機能マニピュレーション
4.おわりに
 
第3編 AHの社会への応用

 医療・福祉分野
第1節ブレイン-マシン・インタフェースのリハビリテーション分野への応用 
《神作 憲司》
1.はじめに
2.BMI によるワープロ・環境制御
3.運動の補助に向けて
4.今後の展望
5.おわりに
第2節パワーアシストハンドおよびレッグ 
《山本 圭治郎》
1.緒 言
2.パワーアシストハンド
3.パワーアシストレッグ
4.結 言
第3節外科用ロボットスーツ 
《下村 義弘,川平 洋》
1.はじめに
2.人間工学と外科手術
3.外科医の身体負担
4.外科用ロボットスーツ“SAS”のコンセプト
 
5.SAS の設計・開発
6.SAS 実機
7.SAS の評価
第4節医療用AR システム 
《田野 俊一》
1.はじめに
2.超音波医療画像を用いたAR システムの問題分析とシステム設計
3.3D 位置認識の精度向上のためのシステム構成とアルゴリズム
4.実用化に向けた開発状況
第5節無動力の歩行支援機ACSIVE(アクシブ) 
《鈴木 光久》
1.概 要
2.歩行支援機ACSIVE
3.ACSIVE の特徴
4.受動歩行ロボット
5.実使用評価・課題
6.展 開
 

 産業分野
第1節製造・物流業におけるパワーアシストスーツ 《岩宮 好宏》
1.はじめに
2.製造・物流業の特性
3.当該業種に対するこれまでの取り組みと現状
4.利用状況
5.現状課題
6.今後の展望
第2節建設現場におけるパワーアシストスーツの利用と可能性 
《中村 聡》
1.はじめに
2.建設現場におけるパワーアシストの役割
 
3.建設作業向けパワーアシストスーツ
4.建設現場におけるパワーアシストスーツに関するアンケート調査
5.建築施工への応用可能性
6.おわりに
第3節農業用パワーアシストスーツ 
《八木 栄一》
1.はじめに
2.開発の経緯
3.他のパワーアシストスーツ
4.開発したパワーアシストスーツ
5.パワーアシストスーツの効果検証
6.おわりに
 

 スポーツ分野
第1節適応拡張によるスポーツマン・オーグメンテーション Minoru Shinohara
1.スポーツ競技者自身のオーグメンテーション
2.スポーツパフォーマンスの決定要素
3.適応の新たな手段・目標・モデルの創出へ
4.サイエンスと連携したエンジニアード・トレーニングへの期待
第2節サイバネティック・トレーニング 
《太田 憲,室伏 広治》
1.サイバネティック・トレーニング
2.ハンマー投の運動スキル
3.力学による運動パターンの形成
4.聴覚フィードバックシステム
第3節オーグメンテッド・スポーツ 
《小池 英樹》
1.はじめに
 
2.カメラ内蔵ボール
3.拡張現実型プレイフィールド
4.おわりに
第4節超人スポーツ 
《野嶋 琢也,稲見 昌彦》
1.はじめに
2.超人スポーツとは
3.超人スポーツの研究開発対象
4.超人スポーツ開発
5.おわりに
結び人間拡張学の展望 
《暦本 純一》
1.人間拡張の意義
2.自(self)と他(other)
3.人間拡張と能力減退
4.おわりに
 
※本書に記載されている会社名,製品名,サービス名は各社の登録商標または商標です。
  なお,本書に記載されている製品名,サービス名等には,必ずしも商標表示(®,TM)を付記していません。
 
オーグメンテッド・ヒューマン Augmented Human
〜AIと人体科学の融合による人機一体、究極のIFが創る未来〜
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