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 序
第1章生命機能としての糖鎖と応用 <木塚 康彦/是金 宏昭/谷口 直之>
1はじめに
2糖鎖生物学研究の変遷─ N 型糖鎖を例に
3おわりに
第2章グライコマテリアルサイエンス時代を迎えて <小林 一清>
1「糖鎖(glycans)」の両輪として
2太陽の恵みを受けて
 
3有限な資源をいかに有効に活用するか
4糖鎖(多糖)は複雑系である
5糖鎖(多糖)の研究をさらに深化させるために
6産業界の大きな寄与
7心の豊かさに向けて多糖文化が寄与できないだろうか
8再び,「糖鎖」の両輪として
 

 糖鎖の生命科学─機能
第1章生体内の糖鎖
第1節糖タンパク質─構造・生合成・代謝
[1]N 結合型糖鎖 <顧 建国>
1はじめに
2N 結合型糖鎖の生合成
3N 結合型糖鎖の機能
4おわりに
[2]O─グリカンの化学的性質とムチンの生物学的意義 <中田 博>
1はじめに
2ムチン
3O─グリカンの生合成と構造
4O─グリカンおよびムチンの生物学的機能
[3]非典型的なO 結合型糖鎖 <岡島 徹也/古川 鋼一/小川 光貴>
1はじめに
2トロンボスポンジン1 型リピートにおける糖鎖修飾
3上皮成長因子ドメインにおけるO 型糖鎖修飾
[4]O-GlcNAc <秋元 義弘/川上 速人>
1はじめに
2O-GlcNAc 修飾とその機能
3疾患との関係
4O-GlcNAc の検出法
5おわりに
第2節GPI アンカー <平田 哲也/木下タロウ>
1背景
2GPI アンカー型タンパク質の生合成
3GPI 欠損症
第3節プロテオグリカン
[1]コンドロイチン硫酸 <灘中 里美/北川 裕之>
1はじめに
2コンドロイチン硫酸の構造と機能
3コンドロイチン硫酸の生合成
4コンドロイチン硫酸の合成異常と病気との関連
5おわりに
[2]ヘパラン硫酸 <水本 秀二/菅原 一幸>
1はじめに
2HS と結合する機能性タンパク質とシグナル伝達
3HS の生合成経路
4ヘパラン硫酸のノックアウトマウスおよびトランスジェニックマウスの解析
5ヘパラン硫酸の生合成異常によるヒトの遺伝病とその他の疾患
6有機合成・創薬
7おわりに
第4節糖脂質 <古川 鋼一>
1はじめに
2スフィンゴ糖脂質の合成
3糖脂質合成酵素の輸送とクラスター形成
4糖脂質の生物学的意義
5遺伝子KO マウスが示したスフィンゴ糖脂質の神経機能
6各臓器における糖脂質の機能
7外来性病原体や毒素と関連した糖脂質の機能
8おわりに
第5節レクチン <山本 一夫>
1レクチンとは
2レクチンの性質
3レクチンの機能
4おわりに
第6節分解酵素
[1]グリコサミノグリカン・プロテオグリカンの分解 <山田 修平/水本 秀二/菅原 一幸>
1代謝概要および細胞外での分解
2GAG 鎖の代謝分解
3GAG の代謝にかかわる酵素をコードする遺伝子のノックアウト(KO)マウスおよびトランスジェニックマウス
4GAGの代謝異常によるヒトの遺伝病とその他の疾患
[2]シアリダーゼ <宮城 妙子>
1シアル酸とシアリダーゼ
2シアリダーゼの機能
3シアリダーゼ異常
第7節多糖の構造・生合成・代謝 <中村 保典>
1はじめに
2デンプン,グリコーゲン,セルロースの構造
3デンプンの生合成・代謝
4グリコーゲンの生合成・代謝
5セルロースなど細胞膜多糖類の生合成
第2章糖鎖と生命
第1節受精 <北島 健>
1受精の過程
2精子運動と糖鎖
3精子先体反応と卵外被糖鎖
4精子─卵黄膜接着と糖鎖
5卵表層反応と糖鎖
6まとめ
第2節プロテオグリカンと四肢の発生 <小林 孝/木全 弘治>
1はじめに
2プロテオグリカンとグリコサミノグリカン
3四肢の発生と肢芽
4四肢の発生とプロテオグリカン
5おわりに
第3節細胞間情報伝達,Notch 情報伝達 <松本顕治郎/石尾 彬/松野 健治>
1はじめに
2Notch 情報伝達系
3Notch のO 型糖鎖修飾
4Notch のN 型糖鎖修飾
第4節神経 ─神経可塑性と糖鎖─ <岡 昌吾>
1はじめに
2眼優位性可塑性と糖鎖
3シナプス可塑性と糖鎖
4HNK─ 1 糖鎖
5その他の糖鎖
6おわりに
第5節免疫
[1]NKT <田代 卓哉/谷口 克>
1NKT 細胞とは
2NKT-TCR による糖脂質CD1d 複合体の認識
3糖脂質の構造と活性
4NKT 細胞の臨床応用
5結論
[2]Siglec <安形 高志>
1はじめに
2Siglec の基本構造
3Siglec の名称と進化
4Siglec の発現パターン
5Siglec の機能
6Siglec のかかわる疾患
7Siglec と感染症
8Siglec の医療応用
9おわりに
[3]免疫応答・炎症を調節するヘパラン硫酸・ヘパリンとヘパラナーゼ <東 伸昭>
1はじめに
2免疫細胞に発現するヘパラナーゼは基底膜分解に関与する
3血管内皮細胞表層のヘパラン硫酸の放出は炎症の進行を二相性に制御する
4ヘパラナーゼは免疫細胞に作用しサイトカイン・メディエーター産生を調節する
5おわりに
[4]ガレクチン <山下 克子/井手尾浩子>
1はじめに
2ガレクチンファミリーの構造
3ガレクチンの糖結合特異性
4哺乳類ガレクチンファミリーの多様な組織分布と機能
5ガレクチンの細胞外への分泌機構
6ガレクチンの病原体に対する防御機構
7今後の課題
[5]真菌細胞壁糖鎖受容体デクチンの免疫機能 <安達 禎之>
1はじめに
2dectin-1 の概要
3発現細胞と受容体発現調節
4(1 → 3)─β─D─グルカン相互作用におけるdectin-1 の特異性
5dectin-1 のリガンド糖鎖最小単位
6dectin-1ノックアウトマウスの腹腔マクロファージ
7β─グルカン受容体にかかわる細胞内シグナリング
8dectin-2
9MCL(dectin-3)
10おわりに
[6]自然免疫 <深瀬 浩一>
1はじめに
2自然免疫受容体
3おわりに
第6節サイトカイン,増殖因子:ミッドカインを一例に <門松 健治>
1はじめに
2ミッドカインファミリーの構造
3MK の機能
4MK の糖鎖結合能と受容体
5研究の意義と今後の方向
 
第7節リンパ球ホーミング <川島 博人>
1リンパ球ホーミング
26─スルホシアリルルイスX 糖鎖とリンパ球ホーミング
3糖鎖コア構造とリンパ球ホーミング
4ヘパラン硫酸によるケモカインの提示とリンパ球ホーミング
5活性化リンパ球のホーミングにおける糖鎖の機能
第8節糖タンパク質の品質管理機構 <鈴木 匡>
1はじめに
2グルコースのトリミングとカルネキシン・カルレティキュリンサイクル
3EDEM によるデマンノシレーションと分解レクチンOS─ 9 の変性タンパク質認識
4細胞質におけるイベント:糖鎖認識ユビキチンリガーゼ(Fbx ファミリータンパク質)と,脱糖鎖酵素(PNGase)
第9節糖タンパク質の細胞内輸送 <佐藤 匡史/加藤 晃一>
1はじめに
2積荷受容体による糖タンパク質の選別と輸送
3L 型レクチン(VIP36 およびERGIC─ 53)
4マンノース6 ─リン酸受容体
5おわりに
第10節細菌毒素の受容体としての糖脂質 <古川 鋼一/近藤 裕史/北村 勝/古川 圭子>
1はじめに
2代表的な細菌毒とその結合糖脂質
3最近報告された細菌毒素と糖鎖受容体
第3章糖鎖と疾患
第1節がん
[1]ガングリオシドによるがんの悪性形質の制御機構─神経外胚葉系腫瘍 <古川 鋼一/大川 祐樹/松本 康之/大海 雄介/橋本 登/山内 祥生/古川 圭子>
1はじめに
2種々のがんにおけるジシアル酸化ガングリオシドのがん形質増強機能
3モノシアル酸化ガングリオシドの悪性シグナル抑制機能
4おわりに
[2]上皮腫瘍 <神奈木玲児>
1はじめに
2早期がんにおける糖鎖不全現象と糖鎖関連遺伝子のエピジェネティック・サイレンシング
3早期がんにおける糖鎖異常の機能的意義
4進行がんにおける低酸素抵抗性の獲得と代謝偏倚
5低酸素抵抗性と細胞運動能およびオートファジーの亢進
6上皮間葉転換(EMT)とがん幹細胞
7血管内皮細胞への接着と血行性転移
第2節糖鎖と脂肪肝 <三善 英知/鎌田 佳宏>
1脂肪肝とは?
2糖転移酵素のトランスジェニックマウスと脂肪肝
3単純脂肪肝とNASH を鑑別する糖鎖マーカーの開発
4今後の糖鎖と脂肪肝研究
第3節アルツハイマー病の中心分子に結合するO 型糖鎖 <北爪しのぶ>
1アルツハイマー病患者に見られる病理的変化
2APP のO 型糖鎖付加
3タウのO-GlcNAc 化
4まとめ
第4節筋ジストロフィー <遠藤 玉夫>
1はじめに
2α-DG と糖鎖
3O-Man 型糖鎖合成経路
4O-Man 型糖鎖とα─ジストログリカノパチー
5新たなα─ジストログリカノパチーの原因遺伝子
6おわりに
第5節慢性閉塞性肺疾患(COPD と糖鎖) <高 叢笑/藤縄 玲子/谷口 直之>
1はじめに
2コアフコース欠如と肺気腫の発症
3肺におけるグリコサミノグリカン(GAG)の抗炎症作用
4おわりに
第6節糖尿病
[1]インスリン <井ノ口仁一>
1はじめに
2ガングリオシドGM3 はインスリンシグナル伝達を抑制する
3マイクロドメイン病としてのインスリン抵抗性
4メタボリックシンドローム治療標的としてのスフィンゴ糖脂質生合成経路
5おわりに
[2]Glc 輸送体 <大坪 和明>
1はじめに
2GnT-IVa 糖転移酵素
3GnT-IVa 欠損におけるGLUT2 の機能・局在障害
4GLUT2 のβ 細胞表面安定発現メカニズム
5N 型糖鎖修飾によるGLUT2 のβ 細胞膜マイクロドメイン局在制御
6高脂肪食摂取による酸化ストレスとグルコースセンサー機能障害
7おわりに
第7節感染(細菌)─ピロリ菌を中心に <川久保雅友/伊藤 有紀/福田 穰/中山 淳>
1はじめに
2胃腺粘液に特徴的なαGlcNAc
3αGlcNAc のピロリ菌に対する作用
4αCGL のピロリ菌における発現意義
5CG を介した免疫担当細胞の認識機構
6iNKT細胞のピロリ菌感染における役割
7おわりに
第8節感染(ウイルス)─インフルエンザウイルスへマグルチニンの糖鎖ウイルス学─ <鈴木 康夫>
1はじめに
2インフルエンザウイルスの宿主域
3A 型インフルエンザウイルスが持つ2つの糖タンパク質スパイク,へマグルチニンおよびノイラミニダーゼ
4インフルエンザウイルスへマグルチニンの構造と機能
5インフルエンザウイルスへマグルチニンのレセプターおよびレセプター結合特異性
6インフルエンザウイルスHA に対するレセプターシアロ糖鎖結合特異性のアッセイ法
7鳥インフルエンザウイルスのヒト型レセプター結合適応変異
8おわりに
第9節先天異常(CDG) <和田 芳直>
1Congenital Disorders of Glycosylation(CDG)の疾患概念と分類
2症状・診断
3質量分析による分子診断スクリーニング
4原因遺伝子の特定
5予後・治療
第10節ギラン・バレー症候群 <濱田 征宏/楠 進>
1はじめに
2概念
3先行感染エピソード
4GBS の発症機序
5GBS の診断
6抗糖脂質抗体
7GBS の治療
第11節糖鎖蓄積症 <松田 純子>
1はじめに
2リソソームとリソソーム病
3リソソーム病の神経病態
4リソソーム病の治療と糖鎖
5おわりに
第4章iPS と糖鎖レクチンタイピング─レクチンによる細胞の規格化 <豊田 雅士/梅澤 明弘>
1はじめに
2マーカーとしての糖鎖とレクチン
3細胞の表面糖鎖構造を全体として捉える〜糖鎖プロファイル
4iPS 細胞の医療展開と細胞の規定
5糖鎖構造解析から糖鎖機能解析へ
6おわりに
第5章動物モデル
第1節ショウジョウバエが解き明かす,糖鎖による,発生とシグナル伝達の制御 <不破 尚志/西原 祥子>
1はじめに
2コア1 β1,3 ガラクトース転移酵素
3O─マンノース転移酵素
4硫酸転移酵素
5グリコサミノグリカン
6おわりに
第2節線虫でこそわかる糖鎖の新機能 <野村 一也/秋好紗弥香/松田 采子/野村 和子>
1はじめに
2線虫の利点
3線虫糖鎖遺伝子研究
4細胞分裂を制御する糖鎖遺伝子群
5その他の糖鎖遺伝子の機能解析
6まとめ
 

 糖鎖の構造解析・プロファイリング
第1章質量分析グライコミクス/グライコプロテオミクスの進展へ貢献する質量分析法 <蟹江 治/大黒 周作>
1はじめに
2フラグメントイオンから得られる構造情報
3構造解析に用いるイオン種
4構造解析に有用な新たなパラメータ
5今後の展望
第2章HPLC マッピング法による糖鎖プロファイリング <矢木 宏和/加藤 晃一>
1はじめに
2HPLC による糖鎖の分離・同定
3糖鎖プロファイリング技術による異性体識別
4糖鎖プロファイリングのグライコミクス研究への応用
5おわりに
第3章キャピラリー電気泳動法を用いた糖鎖プロファイリング <掛樋 一晃/山田 佳太>
1はじめに
2分析メソッド
3培養がん細胞中のO 結合型糖鎖プロファイリング
4ヒト血清タンパク質由来N 結合型糖鎖のプロファイリング
5抗体医薬品中の非ヒト型糖鎖(α-Gal エピトープ構造)の検出
6おわりに
第4章レクチンを用いた相互作用解析:FAC とレクチンマイクロアレイ <平林 淳>
1はじめに
2フロンタル・アフィニティ・クロマトグラフィ(FAC)
3レクチンマイクロアレイ
4おわりに
第5章等温滴定型熱量計を用いたレクチン─糖鎖の分子間相互作用測定 <松尾 一郎/武田 陽一>
1はじめに
2等温滴定型熱量計とは
3小胞体関連糖鎖とCRT との相互作用解析
4今後の展望
第6章NMR <山口 拓実/加藤 晃一>
1はじめに
2均一な糖鎖を発現する遺伝子改変酵母を利用した安定同位体標識法
3常磁性プローブ導入による糖鎖の立体構造解析
4糖脂質含有バイセルを用いた糖鎖クラスターとタンパク質との相互作用解析
5おわりに
第7章X 線結晶構造解析
セレン含有糖鎖を用いた糖鎖結合タンパク質の位相決定法 <牧尾 尚能/加藤 龍一>
 
1X 線結晶構造解析と位相情報
2セレノメチオニンを用いた位相決定
3セレン含有糖鎖を用いた構造決定
4既知構造とセレン含有糖鎖を用いて決定した構造の比較
5まとめ
第8章1 分子観察用ガングリオシドプローブの開発と脂質ラフト研究への応用 <安藤 弘宗/鈴木 健一/楠見 明弘/木曽 真>
1はじめに
2動的な脂質ラフト像
3ガングリオシドプローブ
4おわりに
第9章計算化学 <山口 芳樹>
1はじめに:"実験"vs"計算"?
2分子シミュレーションとは
3分子動力学計算の流れ
4糖鎖の立体構造と計算
5おわりに
第10章多糖の構造解析
第1節糖鎖構造決定 <鈴木 志保/北村 進一>
1はじめに
2精製
3構成糖分析
4メチル化分析
5一次元NMR・DEPT
6二次元NMR
7おわりに
第2節多糖の分子量と分子量分布 <北村 進一/鈴木 志保>
1分子量分布と平均分子量
2分子量測定法
第3節X 線回折 <野口 恵一/北村 進一>
1繊維回折データ収集
2繊維周期の算出と分子鎖構造の推定
3格子定数の推定(回折斑点の指数付け)
4結晶構造モデルの検討
5構造精密化
6放射光を用いた生体材料のマイクロビームX 線回折
第4節小角X 線散乱法(SAXS) <湯口 宜明>
1はじめに
2小角X 線散乱法
3ギニエの近似式
4カラゲナン
5キシログルカン
6おわりに
 

 糖鎖の工学─合成・機能
第1章糖鎖合成─合成手法
第1節立体選択的グリコシル化反応 <眞鍋 史乃>
第2節2─デオキシ糖のグリコシル化 <田中 浩士/高橋 孝志>
1はじめに
22─デオキシ糖の立体選択的グリコシル化
3β 選択的グリコシル化反応
4α 選択的グリコシル化反応
5まとめ
第3節シアル酸のグリコシル化反応 <花島 慎弥>
1はじめに
2シアル酸の化学的グリコシル化反応
3おわりに
第4節新規合成手法
[1]固相合成 <田中 克典>
1はじめに
2N 結合型糖鎖の固相合成
3おわりに
[2]フルオラス合成 <後藤浩太朗/畑中 研一>
[3]ワンポットグリコシル化 <高橋 孝志/田中 浩士>
1はじめに
2直鎖型OPG
3分岐型OPG
[4]マイクロ波合成 <長島 生/清水 弘樹>
1はじめに
2メチルグリコシドを糖供与体として利用する
3マイクロ波を利用したルイスX(LeX) 3 糖体の合成
4結語
[5]マイクロリアクターを利用したグリコシル化 <深瀬 浩一>
1はじめに
2隣接基関与を使用した立体選択的グリコシル化
3α 選択的シアリル化法の開発
4β 選択的マンノシル化法の開発
5グリコシルアスパラギン合成
6Kdo─グリコシル化
7まとめ
[6]電解グリコシル化 <野上 敏材>
1はじめに
2電気化学的なグリコシルトリフラートの発生・蓄積
3自動合成への応用
[7]環境調和型グリコシル化反応 <佐々木 要/高橋 大介/戸嶋 一敦>
1はじめに
2固体酸触媒を用いた環境調和型のグリコシル化反応
3イオン液体を用いた環境調和型のグリコシル化反応
4おわりに
第2章糖鎖合成(化学合成)と機能
第1節生理活性ガングリオシドの合成 <今村 彰宏/安藤 弘宗/石田 秀治/木曾 眞>
1はじめに
2ガングリオシド合成の概略
3新規合成戦略による全合成
4今後の展開
第2節複合糖質合成 <稲津 敏行>
1構造が明確で均一な複合糖質の重要性
2Fmoc-Asn(糖鎖)-OH を用いる糖鎖─タンパク質相互作用解析
3糖鎖─シクロデキストリン複合体の合成
4おわりに
第3節 糖タンパク質品質管理の稼働状況を知る
〜化学合成基質による糖鎖プロファイルの再構成〜 <岩本 将吾/平野 真/松尾 一郎/戸谷希一郎>
1はじめに
2糖鎖を介したタンパク質品質管理とフォールディング病
3糖タンパク質品質管理機構の稼働状況を糖鎖で調べるには?
4再構成糖鎖プロファイルによる糖タンパク質品質管理機構の評価
5おわりに
第4節糖タンパク質合成 <和泉 雅之/伊藤 幸成/梶原 康宏>
1はじめに
2均一な糖鎖構造を持つ糖タンパク質の合成戦略
3糖タンパク質の立体構造形成と分析
4変性糖タンパク質プローブの合成と利用
5おわりに
第5節グリコサミノグリカン合成 <田村 純一>
1はじめに
2コンドロイチン硫酸繰返しオリゴ糖の合成
3ビオチン化コンドロイチン硫酸4 糖の合成
第6節免疫増強複合糖質 <藤本ゆかり>
1はじめに
2ペプチドグリカン(PGN)
3リポ多糖(LPS)
4おわりに
第7節β(1,3)グルカンの合成 <田中 浩士/高橋 孝志>
1はじめに
2β グルカン糖鎖の合成上の問題点
3長鎖β グルカン糖鎖の合成例
4おわりに
 
第8節結核菌細胞壁複合糖質 <石渡 明弘>
1はじめに
2巨大な細胞壁複合糖質成分の合成研究
3おわりに
第9節リポオリゴ糖の合成 <山ア 良平>
第10節標的糖鎖光分解用生体機能分子 <高橋 大介/戸嶋 一敦>
1はじめに
2糖鎖を光分解する小分子─アントラキノン─
3アントラキノン─レクチンハイブリッド分子による標的糖鎖光分解
4アントラキノン─ボロン酸ハイブリッド分子による標的糖鎖光分解
5アントラセン─ケンプ酸ハイブリッド分子による標的糖選択的光分解
6おわりに
第3章糖鎖の合成─生物系
第1節糖鎖プライマー法 <佐藤 智典>
1はじめに
2糖鎖プライマー法の原理
3糖鎖プライマーの設計の一般性
4バイオコンビナトリアル合成法と糖鎖ライブラリーの構築
5糖鎖プライマー法の活用(1)
6糖鎖プライマー法の活用(2)
7おわりに
第2節酵素法と酵母細胞を利用した糖タンパク質合成 <千葉 靖典>
1はじめに
2酵母によるヒト型糖タンパク質生産
3酵素法による糖タンパク質合成
第3節植物を利用した糖タンパク質合成 <藤山 和仁>
1はじめに
2植物糖鎖修飾能改変技術
3医療用糖タンパク質生産
4おわりに
第4節酵素合成T:加水分解酵素を利用した糖鎖合成 <正田晋一郎/小林 厚志/野口 真人>
1はじめに
2脱水縮合によるグリコシド結合生成
3糖転移反応によるグリコシド結合生成
4おわりに
第5節酵素合成U:糖転移酵素を利用した糖鎖合成 <比能 洋/西村紳一郎>
第6節酵素合成V:糖転移酵素を利用した糖鎖合成 <碓氷 泰市/尾形 慎>
1はじめに
2バクミドシステムを用いた糖転移酵素の発現と糖鎖合成
第7節酵素合成IV:ホスホリラーゼを利用した糖鎖合成 <北岡 本光>
1はじめに
2ホスホリラーゼの活性
3ホスホリラーゼの組み合わせによる糖鎖調製
第8節酵素合成V:エンド型グリコシダーゼを利用した糖鎖合成 <梅川 碧里/芦田 久/山本 憲二>
1はじめに
2エンドグリコシダーゼのグリコシンターゼ様変異体の創製
3Endo-MN175Qを活用したシアロ糖タンパク質の効率的合成
4その他のエンドグリコシダーゼによる糖転移反応とその応用
5おわりに
第4章多糖の合成と修飾
第1節グライコポリマー <三浦 佳子>
1グライコポリマーとは
2グライコポリマーと多価効果
3グライコポリマーを用いた糖鎖機能材料の調製
第2節糖鎖デンドリマー 〜その場観察可能なウイルス,微生物類の検出薬への応用〜 <幡野 健/松岡 浩司>
1はじめに
2カルボシランデンドリマー
3感染症検査薬への応用
4おわりに
第3節植物デンプン代謝のエンジニアリング <中村 保典>
1はじめに
2アミロペクチン分子構造のエンジニアリング
3アミロース含有量のエンジニアリング
4多重遺伝子エンジニアリング:デンプン粒構造のエンジニアリング
5デンプン代謝マスフローの制御
6おわりに
第4節機能化アミロースの酵素合成 <門川 淳一>
1はじめに
2化学─酵素法によるアミロースグラフト化複合多糖の合成
3おわりに
第5節ブロックポリマーの酵素合成 <西村 智貴/秋吉 一成>
1はじめに
2ホスホリラーゼによるアミロース重合反応
3アミロース系ブロックポリマーの酵素重合
4アミロース系ブロックポリマーのバイオマテリアルへの応用
5まとめ
 

 メディカルサイエンスと糖鎖
第1章医薬品開発
第1節抗体 <岡部 尚文/名渕 義明/石黒 敬弘>
1はじめに
2IgG における糖鎖構造
3糖鎖分析法
4糖鎖改変によるADCC 活性増強技術
5ADCC 活性増強技術の臨床応用
第2節糖タンパク質エリスロポエチンの化学合成 <岡本 亮/梶原 康宏>
1はじめに
2糖タンパク質の化学合成戦略
3エリスロポエチンの化学合成
4化学合成糖タンパク質の生理活性評価
5おわりに
第3節バイオ後続品の品質・安全性・有効性確保 <山口 照英>
1はじめに
2バイオ後続品のレギュラトリーパス
3バイオ後続品の製法確立と品質特性解析
4非臨床試験
5臨床試験
6製造販売後調査
7バイオ後続品開発の今後
第4節ヒアルロン酸 <板野 直樹>
1はじめに
2ヒアルロン酸の物理化学的性質
3ヒアルロン酸の生理学的性質
4ヒアルロン酸生合成機構
5ヒアルロン酸合成異常と疾患
6医薬品としてのヒアルロン酸
 
7ヒアルロン酸誘導体の開発
8今後の展望
第5節インフルエンザウイルス感染阻害剤 <山本 憲二>
1はじめに
2シアロ糖を結合したポリマー阻害剤
3シアロ糖鎖をリガンドとして結合したグリコポリマー阻害剤
4一段階で合成されるインフルエンザウイルス感染阻害剤
5おわりに
第2章検査・試薬 ─糖鎖センサー─ <三浦 佳子>
1はじめに
2糖の検出とバイオセンサー
3糖鎖─タンパク質相互作用を利用したバイオセンシング
4レクチンをベースとするバイオセンサー
第3章イメージング
第1節糖鎖イメージング <野ア 聡/田中 克典/深瀬 浩一/渡辺 恭良>
1はじめに
2PET を用いた分子イメージング技術
3PET を用いた糖鎖クラスターのイメージング
4おわりに
第2節糖鎖の蛍光イメージング <鈴木 匡>
1はじめに
2click 反応を利用した糖鎖のイメージング
3修飾糖の生細胞への取り込み:"バイオオルソゴナル"な反応なら問題はない??
4FRET による特定糖タンパク質の可視化
 

 ヘルスケアサイエンスと糖鎖
第1章ヘルスサイエンスと糖鎖 <鷹羽 武史>
1はじめに
2食品の一次機能と糖鎖
3食品の二次機能と糖鎖
4食品の三次機能と糖鎖"糖質"
5化粧品と糖鎖
第2章糖鎖と食品の物性
第1節多糖のレオロジーとゲル化挙動 <西成 勝好/新田 陽子>
1はじめに
2多糖水溶液のレオロジーとゲル化
3多糖の液晶形成
4多糖ゲルの弾性率
第2節デンプンと加工デンプン <栗田 賢一/市原 敬司>
1はじめに
2デンプンの構造
3デンプンの性質と食品利用
4加工デンプン
5新たなデンプン物性改変へのチャレンジ
6今後
第3節水溶性大豆多糖類 <中村 彰宏>
1はじめに
 
2大豆の繊維質と水溶性大豆多糖類の製造方法
3基本的性質
4分子構造
5乳化機能とメカニズム
6おわりに
第3章食品生理機能と糖鎖
第1節難消化性デキストリン(ファイバーソル2) <岸本 由香>
1はじめに
2難消化性デキストリンの生理機能
3おわりに
第2節オリゴ糖 <中久喜輝夫>
1はじめに
2オリゴ糖の種類と製造方法
3オリゴ糖の機能特性と利用
4おわりに
第3節リン酸化オリゴ糖カルシウム <釜阪 寛>
1調製方法と特徴
2オーラルヘルスへの応用
3初期むし歯の再石灰化と再結晶化
4POs-Ca 配合製品の開発
5まとめ
 

 マテリアルサイエンスと糖鎖
第1章バイオマテリアル
第1節イオン性多糖を用いた遺伝子のデリバリーシステム <佐藤 智典>
1はじめに
2遺伝子/キトサン複合体
3遺伝子/糖修飾キトサン複合体
4遺伝子/キトサン/アニオン性多糖複合体
5まとめ
第2節多糖の疎水化によるナノゲル形成と機能 <竹田 茂生/秋吉 一成>
1はじめに
2プルラン
3マンナン
4ヒアルロン酸
5サイクロアミロース
6酵素合成グリコーゲン
第3節多糖・核酸3 重らせん複合体によるDDS <櫻井 和朗/宮本 寛子/望月 慎一>
1はじめに
2シゾフィラン(SPG)/核酸複合体
3核酸医薬CpG 核酸のデリバリーへの応用
4おわりに
第4節シクロデキストリンを用いたドラッグデリバリーシステム <東 大志/本山 敬一/有馬 英俊>
1はじめに
2CyD を基盤とした低分子薬物のDDS
3CyD を基盤としたタンパク質性薬物のDDS
4CyD を基盤とした遺伝子・核酸医薬のDDS
5おわりに
第5節医薬製剤用のセルロース誘導体 <早川 和久>
1従来の医薬製剤用途と使用されるセルロース誘導体
2近年開発されてきている用途
3最近開発された医薬製剤用のセルロース誘導体
4医薬用添加物について
第6節アルギン酸材料による再生医療 <原 正之>
1はじめに
2アルギン酸の構造と性質
3アルギン酸のG およびM の組成および配列とゲル化能
4生体適合性と細胞接着性
5組織工学や細胞移植治療における細胞培養の足場材料(scaffold)
6組織工学や細胞移植治療における免疫隔離膜
7薬物送達系(drug delivery system ; DDS)
8細胞の保存や輸送時の保護剤としての利用
9可逆的なゲル化能の利用
10マイクロリアクター(microreactor)への利用
11移植用の細胞培養槽(bioreactor)への利用
12組織工学にかかわる印刷技術への利用
13アルギン酸と他の材料の組み合わせ
14まとめ
第7節キチンによる外科治療 <南 三郎>
1はじめに
2キチンおよびキトサンの生体活性効果の発現と創傷治癒促進メカニズム
3キチンおよびキトサンの生体活性効果のまとめ
第8節細胞外マトリックス分子の糖鎖による肝再生の制御 <作田 香子/佐野 琴音/小川 温子>
1はじめに
2細胞外マトリックス分子,VN の役割
3肝再生に伴うVN の糖鎖変化
4肝再生に伴う星細胞接着伸展活性の変化
5肝再生に伴うコラーゲン結合活性の変化
6細胞外マトリックス分解へのVN の関与
 
7クロマトフォーカシングによるVN のシアリル化変動の解析
8まとめ
第9節バクテリアセルロースのバイオ応用 <田渕 眞理>
1はじめに
2医療計測材料への応用進展
3医療材料への応用
第2章ナノテクノロジー,産業利用
第1節セルロースシングルナノファイバー <磯貝 明>
1はじめに
2TEMPO 酸化セルロースナノフィブリルの構造と特長
3TOCN 含有複合材料の構造と特長
4おわりに
第2節セルロースペーパー触媒 <北岡 卓也>
1はじめに
2セルロース結晶の触媒マトリックス利用
3紙の上で紙がつくるセルロースペーパー触媒
4おわりに
第3節キチンナノファイバー <伊福 伸介>
1カニ,エビ殻,キノコからのキチンナノファイバーの単離
2キトサンナノファイバーの調製
3キチンナノファイバー補強透明プラスチックフィルム
4まとめ
第4節セルロース系多糖の液晶機能材料 <西尾 嘉之/巽 美緒/佐藤 潤一>
1はじめに
2セルロースの形態・構造上の特徴
3セルロース誘導体の分子性液晶と応用─光学機能の制御を中心に─
4セルロースナノクリスタルの液晶と応用─メゾフィラー機能を中心に─
第5節結晶セルロースおよび結晶セルロース製剤と応用事例 <五味 俊一>
1結晶セルロースとは
2粉体グレードについて
3コロイダルグレード(結晶セルロース製剤)について
4コロイダルグレードの応用
5おわりに
第6節シクロデキストリンの分子認識による自己修復ゲル <高島 義徳/原田 明>
1はじめに
2シクロデキストリンとは
3CD を用いた自己修復性超分子ヒドロゲルの作製
4Azo 修飾ポリマーのAzo 部位の構造の違いによるゲル形成の変化
5CD-CUR とpAC12Azo からなるヒドロゲルの形成と光刺激応答性
6CD 修飾ポリマーとフェロセン修飾ポリマーによる酸化還元応答性自己修復性超分子ヒドロゲル
7CD 修飾モノマーとゲスト分子修飾モノマーの包接錯体の重合による自己修復性超分子ヒドロゲルの作製
8結言
第7節 シクロデキストリンによる環境浄化
─汚染油中の有害物質を除去・回収できるシクロデキストリン材料─ <木田 敏之/明石 満>
1はじめに
2非極性溶媒中でのCD 誘導体の分子認識能
3CD 誘導体を用いた油(オイル)中からのポリ塩化ビフェニル(PCB)の除去・回収
4おわりに
 

 安全性評価と課題
 糖タンパク質バイオ医薬品の開発と品質・安全性評価 <川崎 ナナ/原園 景/石井 明子>
1はじめに
2糖タンパク質バイオ医薬品開発状況
3糖タンパク質医薬品の品質・安全性評価
 
4品質管理戦略の構築
5製造方法の変更
6おわりに
 
資料編 産業利用糖鎖
第1章多糖
第1節デキストリン <末武 周一>
第2節ペクチン <大和谷和彦>
第3節タマリンドシードガム <大和谷和彦>
第4節ガラクトマンナン <大和谷和彦>
第5節アラビアガム <大和谷和彦>
第6節寒天 <柴 克宏>
第7節カラギーナン <岩元 勝昭>
第8節キサンタンガム <大和谷和彦>
第9節プルラン <清水 明寿>
第10節カードラン <梯 悦宏>
第11節ジェランガム <大和谷和彦>
第12節デキストリン脂肪酸エステル <鈴木 挙直>
第13節両親媒性キトサン誘導体 <酒井 康雄/吉岡 寿>
第2章オリゴ糖
第1節マルトオリゴ糖 <藤本 佳則>
 
第2節イソマルトオリゴ糖 <中西 泰介>
第3節シクロデキストリン <藤本 佳則>
第4節トレハロース <丸田 和彦>
第5節ニゲロオリゴ糖 <藤本 佳則>
第6節ゲンチオオリゴ糖 <藤本 佳則>
第7節フラクトオリゴ糖 <上野 慶一>
第8節ラクトスクロース <伊藤 哲也>
第9節ラフィノース <阿部 達也/菊地 裕人>
第10節ガラクトオリゴ糖 <金井 晴彦>
第11節ラクチュロース <関 信夫/渡井 直樹>
第12節イソマルツロース(パラチノースR) <永井 幸枝>
第3章配糖体
第1節糖転移ヘスペリジン <宅見 央子>
第2節ルチン配糖体 <長井 敦史>
第3節グルコシルアスコルビン酸 <石原 達也>
第4節グリセリルグルコシド <長井 敦史>
 索引
 
 
Handbook of advanced Glycoscience and Glycoengineering
糖鎖の新機能開発・応用ハンドブック 〜創薬・医療から食品開発まで〜
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