目次
 

 複数種の波動とその実用
1.1直観によるアプローチ
1.2捕食者―被食者系における追跡逃避波
1.3イギリスのハイイロリスに関する空間的拡散の競争モデル
1.4遺伝子組換え生物の広がり
1.5BZ反応のフロント進行波
 
1.6興奮性媒体における波
1.7振動の機構を有する反応拡散系における進行波列
1.8螺旋波
1.9λ-ω反応拡散系の螺旋波解
 演習問題
 

 反応拡散系による空間パターン形成
2.1生物学におけるパターンの役割
2.2反応拡散メカニズム(チューリングメカニズム)
2.3拡散誘導不安定性が生じる一般的な条件:線形安定性解析、空間パターンの発展
2.4反応拡散メカニズムによるパターン形成の初期段階の詳細な解析
2.5分散関係、チューリング領域、スケール、領域の形状がパターン形成に及ぼす効果
 
2.6モード選択と分散関係
2.71種モデルによるパターン形成:トウヒノシントメハマキのモデルにおける空間的非一様性
2.8対流を伴う単一個体群相互作用拡散系による空間パターン:生態制御戦略
2.9反応拡散系において空間パターンが形成されない条件
 演習問題
 

 動物の体表パターンをはじめとする反応拡散メカニズムの応用例
3.1哺乳類の体表パターン――「ヒョウの斑点はどうしてできたか」
3.2奇形:体表パターン異常の例
 
3.3チョウの翅にみられるパターン形成
3.4アセタブラリア属における輪生パターンのモデリング
 

 成長する領域でのパターン形成:アリゲイターとヘビ
4.1ワニの縞パターン形成:実験
4.2モデリングのコンセプト:縞模様形成の時期の決定
4.3アリゲイターの縞とシャドウストライプ
4.4アリゲイターの歯牙原基の空間パターン形成:背景と関連事項
4.5歯牙誘導の生物学
4.6歯牙原基形成のモデリング:背景
4.7ワニの歯牙パターン形成のモデルメカニズム
 
4.8結果および実験データとの比較
4.9数値予測による実験
4.10アリゲイターの歯牙の空間パターン形成の結語
4.11ヘビの色素パターン形成
4.12細胞走化性モデルメカニズム
4.13ヘビの単純または複雑なパターン要素
4.14細胞走化性系によるパターン形成の伝播
 

 バクテリアのパターン形成と走化性
5.1背景と実験結果
5.2大腸菌の半固体培地実験におけるモデルメカニズム
5.3液体培地モデル:パターン形成の直観的解析
5.4解析結果と数値解の解釈
5.5ネズミチフス菌の半固体培地実験におけるモデルメカニズム
5.6基本的な半固体培地モデルの線形解析
 
5.7非線形解析に関する簡潔な概要とその結果
5.8シミュレーションの結果、パラメータ空間、基本的なパターン
5.9実験に沿った初期条件に対する数値解析の結果
5.10半固体培地モデルメカニズムによるスウォームリングパターン
5.11枯草菌における分岐パターン
 

 パターン・形態を生み出す力学的理論
6.1導入と問題意識、生物学的背景
6.2間葉細胞の形態形成に対する力学モデル
6.3線形解析、分散関係、パターン形成の可能性
6.4簡単な力学モデル:複雑な分散関係をもつ空間パターンの形成
6.5羽原基の周期的パターン
 
6.6肢発生における軟骨凝縮と形態形成則
6.7指紋のパターン形成
6.8表皮組織のメカノケミカルモデル
6.9微絨毛の形成
6.10複雑なパターン形成と組織間相互作用モデル
 演習問題
 

 進化、形態発生の法則、発生拘束と奇形
7.1進化と形態発生
7.2脊椎動物の肢の軟骨形成における進化と形態形成の規則
 
7.3奇形
7.4発生拘束、形態形成則と進化の行く末
 

 血管網形成の力学論
8.1生物学的背景と動機
8.2脈管形成における細胞-基質間相互作用
8.3パラメータの値
 
8.4モデル方程式の解析
8.5網状パターン:数値シミュレーションと結論
 

 表皮の創傷治癒
9.1創傷治癒の小史
9.2生物学的背景:表皮の創
9.3表皮の創傷治癒モデル
9.4モデルの無次元型、線形安定性、パラメータ値
9.5表皮の創傷治癒モデルの数値解
9.6表皮モデルの進行波解
 
9.7表皮創傷治癒モデルの臨床的示唆
9.8胎児の表皮の修復メカニズム
9.9胎児の創におけるアクチンの整列:力学モデル
9.102次元における、アクチン線維の応力による整列の力学モデル
 

 真皮の創傷治癒
10.1背景と動機- 一般論と生物学
10.2創傷治癒の仕組みと最初のモデル
10.3その後の発展の概観
10.4線維芽細胞駆動性の創傷治癒モデル:残留歪みと組織再構築
10.5モデル方程式の解と、実験との比較
10.6Cookの創傷治癒モデル
 
10.7基質の生成と分解
10.8向き付けられた環境中における細胞運動
10.9組織構造をもつ真皮創傷治癒のモデル
10.10病的瘢痕の構造についての1次元モデル
10.11創傷治癒についての未解決問題
10.12結語:創傷治癒について
 

 脳腫瘍の増殖と制御
11.1医学的背景
11.2神経膠腫の増殖と浸潤の基本的な数理モデル
11.3In vitroでの腫瘍の拡散:パラメータの評価
11.4ラットの脳における腫瘍の浸潤
11.5ヒトの脳における腫瘍の浸潤
11.6治療のシナリオのモデリング:総評
 
11.7均一な組織における腫瘍切除のモデリング
11.8切除後の腫瘍の再発に対する解析的解法
11.9脳組織が不均一である場合の外科的切除のモデリング
11.10化学療法が腫瘍増殖に及ぼす影響のモデリング
11.11腫瘍の多クローン性と細胞の変異のモデリング
 

 パターン形成の神経モデル
12.1シンプルな活性化―抑制モデルによる、神経発火の空間パターン形成
12.2視覚野における縞形成のメカニズム
12.3幻視パターンを生み出す脳機構のモデル
 
12.4殻のパターンに関する神経活動モデル
12.5シャーマニズムと岩絵
 演習問題
 

 地理的拡散と防疫
13.1流行の空間的拡散の単純モデル
13.21347〜1350 年のヨーロッパにおける黒死病の蔓延
13.3狂犬病の略歴
13.4狂犬病のキツネへの蔓延I:背景と単純モデル
13.5狂犬病のキツネへの蔓延II:3種(SIR)モデル
 
13.6未流行地帯への伝播に基づく制御戦略
13.7狂犬病バリアの幅についての解析的な近似
13.82次元流行波とキツネの空間依存的な個体密度の影響
13.9狂犬病の空間的拡散におけるキツネの免疫の効果
 演習問題
 

 オオカミの縄張り、オオカミとシカの相互作用とシカの生存
14.1序論、オオカミの生態学
14.2オオカミの群れの縄張り形成のモデル:単一の群れの行動圏モデル
14.3複数の群れのオオカミの縄張りモデル
14.4オオカミとシカの捕食者―被食者モデル
 
14.5オオカミの縄張り形成とシカの生存に関するまとめ
14.6コヨーテの行動圏パターン
14.7チペワ族とスー族の部族間抗争(1750〜1850年頃)
 
付録A 有界領域におけるラプラシアン作用素に関する一般的結果
 
マレー数理生物学 応用編
〜パターン形成の数理とバイオメディカルへの応用〜
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