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数学の生物学への応用はあらゆる分野にわたっており、中でも医科学においてはその進展の速さが著しいといえます。社会科学においても数理モデルからの研究は、学際的な象徴を遂げ、新たな学問へとなりつつあります。
本書は、1989年の初版「Mathematical Biology」をさらに洗練させ、最新の結果を加えて、2002年に2冊に分けて出版された第3版の日本語訳版であり、第1巻『マレー数理生物学入門』(2014年)に続き、本書はその第2巻『応用編』です。
多くの分野は、基本的に変化をしていませんが、生態学や、免疫学に関しては、基本的な議論モデリングの概念を議論するまでにとどめられており、より詳細な情報を得られるように、参照文献も記載されています。その他に、腫瘍の増殖、オオカミの縄張りなどの、モデリングの新たな応用とともに、最近の進歩を議論しています。一般的なアプローチに関しては、多くのモデルが持っている、実験や臨床データ、実際のパラメータ値の評価との密接な関係が初版よりも強調されているので、実用的であると言えます。
応用編は、偏微分方程式モデルをいくつか含んでいるので、様々なレベルの大学学部課程、大学院課程に適しているでしょう。
原書『Mathematical Biology II: Spatial Models and Biomedical Applications,3rd Edition』Springer(2011)
原書著者 James D. Murray
関連書籍:マレー数理生物学入門
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2016年12月31日 |
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本体9,200円+税 |
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658頁 |
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B5 |
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丸善出版 |
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ISBN 978-4-621-30062-6 |
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総監修 三村昌泰 |
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複数種の波動とその実用 |
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反応拡散系による空間パターン形成 |
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動物の体表パターンをはじめとする反応拡散メカニズムの応用例 |
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成長する領域でのパターン形成:アリゲイターとヘビ |
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バクテリアのパターン形成と走化性 |
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パターン・形態を生み出す力学的理論 |
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進化、形態発生の法則、発生拘束と奇形 |
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血管網形成の力学論 |
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表皮の創傷治癒 |
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真皮の創傷治癒 |
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脳腫瘍の増殖と制御 |
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パターン形成の神経モデル |
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地理的拡散と防疫 |
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オオカミの縄張り、オオカミとシカの相互作用とシカの生存 |
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付録A 有界領域におけるラプラシアン作用素に関する一般的結果 |
マレー数理生物学 応用編 〜パターン形成の数理とバイオメディカルへの応用〜 |
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