序 論 宇宙利用の現状と宇宙ビジネスの可能性 〈黒須 聡〉
1 はじめに
2 民間企業による「New Space 革命」
3 宇宙開発の光と影
4 宇宙開発の影:スペースデブリ
5 地上を超えた宇宙の価値
6 スペースデブリ対策
7 おわりに:持続可能な宇宙と地球の開発に向けて
第1編 国際的な法規制・ルールの最新動向と宇宙活動
第1章 宇宙ビジネスにおける法的国際ルール作りの現状 〈竹内 悠〉
1 宇宙ビジネスに適用されるルール
2 国際ルール作りの現場
3 国際ルール作りの現代的課題
第2章 スペースデブリに関する法規制・ルール
第1節 スペースデブリをめぐる国際的ルール整備の現状と課題 〈中村 仁威〉
1 スペースデブリをめぐる国際的ルールの鳥瞰図
2 多数国の政府間ルール
3 市場機能を活用するルール
4 今後の課題
第2節 宇宙デブリ除去に関する国際法上の現状と課題 〈石井 由梨佳〉
1 はじめに
2 デブリ除去衛星を管轄する国の権利,除去対象となるデブリの登録国と所有者の権利
3 信頼醸成措置の強化
4 国内法制の先行
5 おわりに
第3節 デブリ除去事業者の社会的責任 〈重田 麻紀子〉
1 共有資源としての軌道環境の危機
2 軌道環境の持続可能性に向けた国際的議論
3 デブリ除去事業者の持続可能性
4 デブリ除去をめぐる法的課題
5 結 語
第4節 他国の能動的デブリ除去の法的根拠 〈陶 陽子〉
1 はじめに
2 デブリ除去技術の現状と懸念
3 デブリ除去に関する国際宇宙法
4 デブリ除去の法的課題
5 国際的な協力とソフトローの役割
6 他国のデブリ除去の実施に向けた法的課題と提案
7 おわりに
第5節 スペースデブリ抑制を目的とした宇宙環境税導入の可能性 〈湊 宣明〉
1 はじめに
2 研究方法
3 シミュレーションモデル
4 結果と考察
5 おわりに
第6節 宇宙環境保全対策の評価の枠組み−ルールメイキングビジネスと宇宙環境保全− 〈北澤 幸人〉
1 はじめに
2 「ルール」と宇宙環境保全
3 Space Sustainability Rating( SSR)
4 宇宙環境保全分野での新しい課題
5 おわりに
第7節 新たな宇宙活動のルールに関する軌道上サービスガイドライン 〈溝田 岳〉
1 背 景
2 軌道上サービスを実施する人工衛星の管理に係る許可に関するガイドライン
3 ガイドラインの概要
4 結 語
第3章 官民におけるスペースデブリへの対応の現状と課題
サステナブル(持続可能な)官民のパートナーシップに向けて 〈岩本 彩〉
1 はじめに
2 持続可能な宇宙利用の実現に向けたスペースデブリ問題への取組の官民の対応の現状:
SSA,デブリ対応及び規範・ルール作り
3 宇宙の持続可能性,スペースデブリ問題への対応におけるサステナブルな官民の連携・協力とは
第4章 軍事活動が宇宙活動の持続可能性に与える影響 〈福島 康仁〉
1 はじめに
2 宇宙活動の持続可能性を損ない得る軍事活動
3 宇宙活動の持続可能性に資する場合がある軍事活動
4 持続的な宇宙利用環境を必要とする軍事組織
5 おわりに
第2編 宇宙デブリ対策技術
第1章 デブリ観測技術
第1節 大型 CMOS センサを利用した低軌道デブリ観測技術 〈柳沢 俊史〉
1 はじめに
2 移動物体検出技術
3 CMOS センサを利用した低軌道デブリサーベイ
4 将来計画
第2節 EISCAT レーダーを用いた破砕事象由来のスペースデブリ観測技術 〈藤田 浩輝,小川 泰信〉
1 背景および目的
2 観測計画立案
3 観測データ解析手法
4 観測実験および解析結果
5 結 び
第3節 天文広視野サーベイ観測データを活用したスペースデブリ監視 〈満田 和真,酒向 重行〉
1 はじめに
2 社会のスペースデブリ問題と天文学のスペースデブリ問題
3 広視野天文観測装置 Tomo-e Gozen
4 Tomo-e Gozen に映り込む宇宙物体
5 宇宙物体をカタログ化する取り組み
6 まとめ
第4節 低軌道レーダー追跡プラットフォームと分析評価ツールの開発
〈Darren McKnight,(訳)藤本 浩平〉
1 LeoLabs Vertex について
2 低軌道衝突リスク解析ツールについて
3 低軌道環境のトレンド
4 結 論
第5節 メテオロイド&微小デブリの軌道上計測 〈北澤 幸人〉
1 はじめに
2 パッシブセンサー
3 アクティブセンサー
4 まとめ
第2章 デブリ発生とその影響
第1節 スペースデブリ爆発実験技術および破砕モデル開発 〈波多 英寛〉
1 はじめに
2 爆発実験技術と計測方法
3 破砕モデル開発
第2節 超高速衝突と破断的破壊に関するその場見える化技術の開発 〈尾崎 典雅〉
1 はじめに
2 ハイパワーレーザーと X 線自由電子レーザーの融合実験
3 超高速 X 線回折による破断破壊の格子レベル観察
4 パワーレーザーによる物質の超高速加速と X 線ラジオグラフ観察
5 まとめ
第3章 デブリ衝突防御技術
第1節 デブリ接近衝突確率に基づくリスク回避支援ツール「RABBIT」の開発
〈秋山 祐貴,植本 有海,中村 信一〉
1 はじめに
2 スペースデブリ衝突回避運用
3 RABBIT の開発
4 キャパシティビルディング
5 おわりに
第2節 宇宙物体衝突回避支援ナビゲーションサービス(サテナビ S-CAN )の開発
〈岩城 陽大,秋山 祐貴〉
1 宇宙空間の混雑化と人工衛星運用者への影響
2 衝突回避運用の現状
3 宇宙物体衝突回避支援ナビゲーションサービス(サテナビ S-CAN)の役割
4 おわりに
第3節 各種層状材料による防護技術の開発 〈西田 政弘〉
1 はじめに
2 マグネシウム合金/アルミニウム合金爆発圧着クラッド材料
3 耐原子状酸素コーティング/ポリイミド CFRP
4 おわりに
第4章 捕獲衛星の開発
第1節 スペースデブリ除去技術実証衛星「ELSA-d」 〈飯塚 清太,小林 裕亮〉
1 目的および背景
2 EOL( End-of-Life )/衛星運用終了時の除去サービス
3 ELSA-d:End-of-Life Services by Astroscale-demonstration
4 軌道離脱制御フェーズ
5 おわりに
第2節 商業デブリ除去実証衛星 ADRAS-J 〈新 栄次朗〉
1 ADR の目的とその背景
2 CRD2 プログラムと ADRAS-J( Active Debris Removal by Astroscale-Japan)プロジェクト
3 ADRAS-J ミッションについて
4 ADRAS-J のミッションライセンスについて
5 ADRAS-J プロジェクトにおける安全設計について
6 ADRAS-J ミッション実績
7 ADRAS-J ミッション運用の独自性
8 おわりに
第3節 デブリ捕獲システム超小型実証衛星「DRUMS 」の開発 〈久保田 伸幸〉
1 はじめに
2 開発プログラムの立ち上げ
3 DRUMS の開発プロセス
4 DRUMS のシステム構成
5 開発試験
6 地上局の整備
7 DRUMS の運用
8 DRUMS のミッション
9 今後の展望
第4節 宇宙テザー技術を用いたデブリ捕獲の技術実証衛星 STARS-X の開発 〈能見 公博〉
1 はじめに
2 STARS-X 概要
3 テザー伸展ミッション
4 クライマーミッション
5 デブリ捕獲デモミッション
6 おわりに
第5章 軌道離脱技術
第1節 衛星搭載レーザーによるデブリの角運動量低減技術
〈福島 忠徳,丸山 真幸,Aditya Baraskar,板谷 優輝,藤原 智章,長峯 健心,和田 智之,
津野 克彦,小川 貴代,佐宗 章弘,中村 友祐〉
1 はじめに
2 姿勢が不安定なデブリへの対処の必要性
3 レーザー技術を応用した ADR 手法
4 レーザー方式による ADR ミッション
5 ロケット上段機体をターゲットとしたケーススタディ
6 レーザー技術の発展性
第2節 スペースデブリ低減に貢献する水推進機の事業化 〈浅川 純〉
1 株式会社 Pale Blue の概要
2 推進機とスペースデブリ低減
3 水を推進剤として用いた推進機
4 おわりに
第3節 帯電薄膜セイルの抗力向上手法の開発 〈村中 崇信〉
1 はじめに
2 帯電薄膜セイルの原理
3 帯電薄膜セイルの実現可能性検討
第6章 捕獲技術
第1節 関節弾性機構を持つ宇宙デブリ除去用ロボットアームの開発 〈西田 信一郎〉
1 ミッション・シナリオ
2 システム課題
3 システム構成
4 ロボットアーム
5 エンドエフェクタ
6 結 言
第2節 宇宙デブリ捕獲・把持システムの開発 〈中西 洋喜〉
1 はじめに
2 宇宙デブリ(非協力的ターゲット)の捕獲戦略
3 宇宙デブリ把持機構
4 おわりに
第3節 宇宙デブリ捕獲用テザーネット射出装置の開発 〈小島 広久〉
1 はじめに
2 テザーネットの保持機構・射出のための動力源の種類と特性
3 提案する宇宙デブリ捕獲用テザーネット射出装置の特徴
4 機構・動作原理
5 試作モデル
6 テザーネット射出実験
7 まとめ
第7章 その他技術
第1節 スペースデブリ除去を実現する画像航法誘導技術とその自律化 〈木村 真一〉
1 スペースデブリの回収・除去を目指した地上民生技術の活用
2 スペースデブリへの画像誘導航法における民生技術の活用
3 動的な照度条件変化への適応
4 AI の活用による高度な自律性の獲得への試み
5 軌道上環境適応性とソフトウエア技術
6 まとめ
第2節 大気抵抗を利用したロケット用 PMD 装置の開発
〈宇藤 恭士,河村 政昭,鶴田 佳宏,蒲池 康,片桐 寛人,石垣 希〉
1 宇宙利用と産業の拡大
2 PMD( Post Mission Disposal )の重要性
3 ロケット用 PMD 装置の開発
4 大気抵抗を利用したミッションを有する既存の宇宙機
5 BULL 社が目指す性能
6 まとめと今後の予定
結 論 宇宙ビジネスとスペースデブリ対策の展望 〈小塚 荘一郎〉
1 スペースデブリに関する宇宙政策
2 グローバルな動きの背景
3 宇宙ビジネスにとっての意味
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