世界の充電インフラ 最新業界レポート 冊子+CDセット
 〜停車中・走行中給電、電化道路、バッテリー交換〜
= 刊行にあたって =

 世界では100kWh級の大容量バッテリーを搭載した車両が増えたことで、充電器の出力も200kW、350kWと「大出力化」がトレンドになっている。

 日本でも、出力200kW超の充電器も一定の安全性は確保できると判断し、50kW超と同じ扱いにする方向で規制を緩和する方向である。

 近年、バス・トラックなどの商用車のEV比率が増加傾向である。

 EVバス市場を牽引する中国勢は自国だけでなく、欧州、米国、韓国、さらには日本市場にまで席巻している。欧州市場では、2022年には宇通客車が欧州で売り上げ首位になっている。

 EVトラックでは、輸送を行う小売り、倉庫、物流事業者がEV車両の開発に加わるプロジェクトが盛んである。欧州と中国が中心に市場を牽引しており、補助金などの普及促進策を受けて販売台数を伸ばしている。

 その中国では、電池交換方式のEVとそのサービスの激しい競争が起こっている。バッテリー交換ステーションの仕様は少なくとも10種類以上あり、乱立している。中国政府の後押しにより、2025年までにNIO、Aulton、Geelyで合わせて1万9,000のバッテリー交換ステーションが設置される計画である。

 また、ワイヤレスEV給電の分野では、WiTricity、Electreon、Hevo、IPT Technology、Momentum Dynamicsなど、数多くの企業が覇権を争っている。近年では、世界各地で、バス・トラック向けのワイヤレス給電のプロジェクトが実施され、実際に公道を走行してデータを取得し分析されている。さらに、送受電間距離を広げ、将来期待されている自動運転型にも、より実装しやすい装置に改良するような磁界結合方式の装置の研究開発が進んでいる。

 一方、電化道路(接触/非接触)は、現状では、世界各地でいくつかの異なる技術が開発され、実用可能かどうかの検討がされている。社会インフラへの実装を視野に入れ、安全性や経済性などが検証されている。

 本レポートは、充電インフラという観点で停車中・走行中給電、電化道路、バッテリー交換などの世界各地の開発状況をメインに調査した。今後の展開を見据えたうえでの次世代ビジネスにつながるレポートになっている。

CMCリサーチ調査部
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