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世界のCCS・CO2分離回収技術最新業界レポート 書籍+CDセット |
= 刊行にあたって =

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従来の EOR(原油増進回収)が中心であった「CCS」に変化が起きている。CO2排出抑制策としてのCCS 事業の役割が増してきている。エリア的にも, これまでは欧米や豪州が中心であったが, 今後世界の産油ガス国に広がるポテンシャルが出ている。
工場やプラントなどから排出される CO2だけでなく, 天然ガス精製のプロセスにおいては, CO2の含有量が多い“サワーガス”からのCO2の除去が行わられている。また, 大気から大量のCO2を回収する「Direct Air Capture(DAC)」については, EUが力を入れており, パイロットプラントでの実証試験が盛んに行われている。米国やカナダでも実証試験レベルの研究は多額の資金援助を受けており, 欧米でのDACの研究は急加速している。
さらに, CCSの共通基盤である CO2分離・回収技術については, 化学吸収法, 物理吸収法, 固体吸収法, 深冷分離法, 膜分離法などの分離回収法が使用されている。
発電所燃焼排ガスからのCO2回収技術については, 化学吸収法が実用化されており最も進展している。コストや技術の適性等の面で, 化学プラントには物理吸着法, 石炭ガス化複合発電(IGCC)では物理吸収法が有利である。
一方, 近年, 期待が高まる膜分離法は膜の透過前後におけるガスの圧力差を原動力にして分離を行う方法である。排ガスや天然ガス等からのCO2分離法としても用いられている。
CO2分離膜には, セルロースやポリスルホン, ポリイミド等の高分子材料, ゼオライト等の無機材料が盛んに開発されている。
CO2分離回収技術を整理することで, 各々の長所・短所, 及び開発企業の狙い, さらには業界ニーズ, コスト分析をすることで, 各分離法別のCO2分離量の需要予測を調査した。
本レポートは, 今後の展開を見据えたうえでの次世代ビジネスにつながるレポートになっている。
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CMCリサーチ調査部 |
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