日本の機能性包材とグローバルブランドの環境対応包材の動向  書籍+CDセット
 〜二酸化炭素排出抑制か、内容物ロス低減・賞味期限延長か〜
= 刊行にあたって =

 地球環境は、かつてないほどの加速度を以って「温暖化」へと向かっているようです。そして、その推進力となっているのは、私たち人間社会が日々繰り返している生産活動(社会的営み)に他ならないのです。こうした地球温暖化を象徴するものの一つとして、早くから注目されてきたのが「温室効果ガス」なるものです。代表的な温室効果ガスとしては、二酸化炭素があります。

 今、世界各国の有識者たちが、この二酸化炭素の排出量を最小限に抑えることができないものかと、頭を悩ませています。また、世界の有識者だけではなく、広く生産活動を行う世界中の企業にとっても、共通のテーマとなっていることは間違いありません。

 本書では、日本と世界のグローバルブランド25社の「地球環境保護に対するスタンス」、そしてその中の「環境対応パッケージについての考え方と指針」を、アニュアル・レポートやウエブ・サイトなどから収集しました。
 内訳は、日系グローバルブランド11社、海外のグローバルブランド14社で、食品メーカーだけでなく、日用品の大手企業も網羅しました。これら25社のパッケージ戦略を見ると、やはり「温室効果ガスの発生をいかに抑制するか」が主眼となり、「食品ロスの低減」や「内容物賞味期限延長」などについては、若干触れられているものの、扱いとしては脇役の感が否めないのです。

 ただ、食品ロスの低減は、ある意味「地球環境(地球の資源)を有効に活用する」という視点で、立派な環境対応と位置付けられます。そしてそれを推進できるのは、わが国・日本が誇る「バリアーパッケージを中心とした機能性包材の進展」であると思われます。

 本書で取り上げる機能性包材は、二酸化炭素排出量低減を殊更謳ったパッケージ群とは趣を異にします。しかしながら、もう一方の地球環境保護ともいえる「地球資源のあるべき活用手段」として注目されてしかるべきパッケージ群です。

 本書では、温室効果ガス低減を推進する低二酸化炭素対応パッケージと、地球資源の保護や有効活用を推進する機能性パッケージは、今後、環境対応包材を論じるうえでの「ダブル・スタンダード」になるものと考えています。 この調査レポートが食品、非食品の製造・販売、そしてそれら製品の包材の生産・供給に携わるすべての方の参考資料となることを祈念し、購読をお勧めします。
2020年2月  (株)シーエムシー・リサーチ
日本の機能性包材とグローバルブランドの環境対応包材の動向  書籍+CDセット 
〜二酸化炭素排出抑制か、内容物ロス低減・賞味期限延長か〜
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