東南アジアの食品包装材料・日本とアジアのバリアー包装材料 実態と将来展望 2023-2025
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東南アジアにおけるパッケージ産業は市場規模全体としては徐々に拡大推移している。もともと「屋台文化」と言われる飲食環境が中心であったため、「パッケージングされた加工食品」というものが伸長するのに長い時間を要してきた。ただ、現在ではバリアーパッケージを含む様々な加工食品用包装材料が市場投入されている。
前回も触れたことであるが、今回の資料においても、欧米のような「地球環境へ配慮するパッケージ」や「資源保護を促進するパッケージ」などへの高い意識には至っていない。しかしながら、食品ロスの低減や包装材としての利便性の追求、パッケージ内容物の品質保持期間の延長要求などの、どちらかといえばより現実的な悩みについては少しずつパッケージに対して改善を求めるようになっている。
本レポートでは東南アジアの食品包装市場としては、主要国であるインドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア、そしてインドを取り上げ、これら各国での食品用包装市場の分析を行った。
直近の市場動向として「新型コロナウイルス」禍中〜以後の2021年〜2023年の消費動向について論じている。対象各国とも特に2020年〜2021年はコロナの影響で落ち込んでしまったところが多い。2019年までは各国とも右肩上がりで推移してきたが、2020年に暗転、2021年は、2019年レベルにまでは戻らなかったものの、2020年に比較してやや増加推移した。2022年〜2023年は更なる増加推移となった。本レポートでは、対象国にサプライヤーとして進出している「フィルムメーカー」「コンバーター」「PETボトル樹脂メーカー」を分析した。
また、日本とアジアのバリアー包装材料に関しては、対象国として日本、中国、韓国、台湾、タイ、インドネシア、ベトナム、インドをリストアップしている。
日本市場においては透明蒸着フィルムをはじめとする透明バリアーフィルム構成の包装材料がかなり大きな構成比を占めるまでに成長しているが、対して東南アジアなどはまだまだアルミ系バリアーフィルム(特にアルミ蒸着フィルム)に依存している。またバリアー性よりも金属的な光沢を追い求める傾向も拭えていない。包装材料大国である中国の場合もアルミ系バリアーフィルムの構成比が圧倒的に高い。ただ、一方で透明蒸着フィルムやハイブリッドバリアーコートフィルムが急速に立ち上がってもいる。今後中国では透明バリアーフィルム間の競合が本格化するか。
東南アジアの食品包装材料・日本とアジアのバリアー包装材料
実態と将来展望 2023-2025【書籍+PDF版】
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