廃プラスチック問題の現状および解決のための最新技術と展望  書籍+CDセット
 〜循環経済(Circular Economy)に向けて〜
= 刊行にあたって =
 廃プラスチック処理が大きな問題となっている。廃プラの一部は資源として中国を中心に輸出されてきたが、環境問題などから中国での受け入れが中止された。行き場を失った廃プラは東南アジアに向かう一方で、国内での処理の必要性も増している。また海洋プラスチック汚染の問題も深刻で、対策が急がれている。

 欧米では、これをビジネスチャンスととらえ「循環経済(Circular Economy)」を推進するという機運も高まっており、日本でもようやくその動きが本格化してきたようである。

 当該書籍では、プラスチックリサイクル、廃プラスチック処理にご関心のある方が、「ファクト」と「データ」に基づいて判断できるように情報を整理してご提供する。

 第T編では、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、エネルギー回収の技術体系および廃プラスチックの規制動向について、各分野の専門家にご寄稿いただいた。第1章でプラスチックリサイクル全般について、長年プラスチックリサイクルの研究に携わっておられる産業技術研究所の加茂徹氏に、第2章は国内外における廃プラスチックに関する規制の動向を国内外の規制に詳しい弁護士法人イノベンティアの弁護士町野静氏に、第3章はケミカルリサイクルについてアイシーラボの室井城氏に、第4章はエネルギー回収について森豊技術士事務所の森豊氏にそれぞれご執筆いただいた。

 第U編では、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(塩ビ)、ポリスチレン(PS)、ポリオレフィン(ポリエチレン・ポリプロピレン)の主要な樹脂について材料別リサイクルの現状を紹介する。第V編では、事例研究としてエフピコと「中核市」の地方自治体におけるリサイクルと清掃工場の事例を紹介する。

 また、付属CDのみの付録として、中国の廃プラスチック輸入統計データと主要都市のリサイクルおよびごみ処理の状況をPDFで提供する。

 当該書籍が、廃プラスチック問題を考えるうえでの一助になれば幸いである。


(株)シーエムシー・リサーチ 調査部
 
廃プラスチック問題の現状および解決のための最新技術と展望 書籍+CDセット
〜循環経済(Circular Economy)に向けて〜
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