高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
◇第1章 高分子絶縁破壊のメカニズム◇
第1節 高分子絶縁材料における電気絶縁性と破壊メカニズム
1.有機高分子の絶縁特性
2.絶縁破壊の基礎理論
 2.2 各破壊機構の理論
  2.2.1 電子的破壊機構
  2.2.2 純熱的破壊

第2節 電気トリーイング現象と高分子絶縁材料の破壊
1.電気トリーイング現象とは
2.電気トリーイング現象の研究の歴史
3.電気トリーの形状
4.電気トリーの発生メカニズム
5.電気トリーの進展メカニズム
6.電気トリー発生の抑制

第3節 水トリーイング現象と高分子絶縁材料の破壊
1.水トリーイング現象とは
2.水トリーイング現象の研究の歴史
3.水トリーの形状および構造
4.水トリーの発生メカニズム
5.水トリーの進展メカニズム
6.水トリー発生の抑制

第4節 高分子絶縁材料の水トリーの発生機構とその診断技術,モデル化手法
1.高分子絶縁材料中の水トリーの発生機構
 1.1 実用ケーブルにおける水トリーの発見
 1.2 水トリーの発生機構
 1.3 水トリーの微細構造
 1.4 水トリーの伸展形態
 1.5 加速劣化試験による水トリーの生成
2.水トリーの診断技術
 2.1 高圧CVケーブルに対する水トリー劣化診断技術
 2.2 特別高圧CVケーブルに対する水トリー劣化診断技術
3.水トリーのモデル化手法
 3.1 水トリーの物性値についての検討
 3.2 水トリーの回路モデル
 3.3 水トリーの電界モデル

第5節 エポキシモールド機器向け部分放電診断装置の開発
1.電気トリーの進展と放電様相の変化について
 1.1 電気トリーと放電電流の関係
 1.2 電磁波周波数の変化
2.可搬型診断装置
3.常時監視装置
4.実フィールドでの適用結果例

第6節 シリコーンゴム・ゲルの電気トリー進展と解析
1.シリコーンゴム中のトリーの進展
2.シリコーンゴム中のトリー消失と絶縁回復
3.シリコーンゴム(ゲル)中のトリー
 3.1 シリコーンゲルについて
 3.2 架橋度によるトリー形状の違い
 3.3 パールチェーン型トリー



◇第2章 高分子の絶縁性とその向上◇ 第1節 ナノフィラー添加による高分子絶縁材料の絶縁性向上 1.高分子絶縁材料の絶縁性の向上 2.典型的な応用例 〜エポキシ材料のフィラー添加による絶縁性の向上〜 3.直流絶縁材料の性能向上  3.1 高分子絶縁材料を使った直流送電用ケーブル開発の必要性  3.2 高分子絶縁材料の直流高電荷下での問題点  3.3 空間電荷分布測定法の開発  3.4 ナノフィラー添加による空間電荷分布蓄積特性の改善  3.5 ナノフィラー添加による空間電荷蓄積抑制効果  3.6 ケーブル用絶縁材料にナノフィラー添加材料を使用した例 第2節 電気絶縁材料への応用に向けたエポキシ樹脂の配合設計 1.エポキシ樹脂  1.1 汎用エポキシ樹脂   1.1.1 汎用エポキシ樹脂の構造   1.1.2 汎用エポキシ樹脂の製造法  1.2 特殊エポキシ樹脂   1.2.1 ノボラック型エポキシ樹脂   1.2.2 ビスフェノールF型エポキシ樹脂   1.2.3 その他の特殊エポキシ樹脂 2.硬化剤  2.1 フェノール類  2.2 酸無水物  2.3 アミン類 3.硬化促進剤  3.1 三級アミン  3.2 イミダゾール  3.3 有機リン化合物 4.充填材 第3節 フラーレン分散によるエポキシ複合材の作製とその絶縁破壊強度向上 1.フラーレン添加エポキシ樹脂複合材について  1.1 フラーレン粉末をエポキシ樹脂に直接添加複合材  1.2 フラーレンを分子状に分散したエポキシ樹脂複合材について  1.3 フラーレンの電気絶縁破壊電圧向上のメカニズムについて 第4節 エポキシ/シリカナノコンポジットの作製と絶縁性向上 1.エポキシ/シリカナノコンポジットの作製方法  1.1 ゾル−ゲル法  1.2 直接分散法 2.耐トリーイング性の向上  2.1 シリカナノフィラーの粒径が与える影響  2.2 シリカナノフィラーの分散量および試験温度が与える影響 3.耐部分放電性の向上 4.エレクトロケミカルマイグレーションの抑制 5.ナノマイクロコンポジットにおける絶縁性の向上  5.1 ナノマイクロコンポジットにおける絶縁破壊電圧  5.2 ナノマイクロコンポジットにおける耐部分放電性 第5節 複合材料を使用した高分子の高熱伝導化と絶縁特性 1. パワーモジュールの構造と放熱材料のニーズ  1.1 パワーモジュールの構造  1.2 放熱材料のニーズ 2. エポキシ樹脂/窒化ホウ素フィラーの複合化による高熱伝導化  2.1 セラミックフィラーの熱伝導性  2.2 セラミックフィラーの高充填化  2.3 等方性の熱伝導率を持ったセラミックフィラーの充填量と熱伝導率  2.4 BNフィラーの充填量と熱伝導率  2.5 BNフィラーの配向制御による高熱伝導化 3.絶縁信頼性 4. パワーモジュールへの応用  4.1 トランスファモールド型パワーモジュール 第6節 BN粒子配向制御が及ぼすエポキシ複合材料の熱伝導性と誘電特性について 1.複合材料における高熱伝導化手法  1.1 粒子の配向効果  1.2 樹脂骨格選定による粒子の高充填化  1.3 界面制御による粒子の高充填化 2.試料調整および実験手法  2.1 エポキシ樹脂骨格違いによる充填性  2.2 超臨界水反応場による表面修飾  2.3 BN粒子を高配向した複合材料 3.実験結果と考察  3.1 エポキシ樹脂とBN粒子の親和性  3.2 BN粒子の超臨界水熱処理による表面修飾効果  3.3 BN粒子を高配向した複合材料シート物性 第7節 木質リグニンを適用したエポキシ樹脂の絶縁材としての応用 1.水蒸気爆砕リグニンの特徴 2.リグニン硬化エポキシ樹脂の特徴  2.1リグニン硬化エポキシ樹脂の熱的特性  2.2リグニン硬化エポキシ樹脂の電気特性 3.リグニン硬化エポキシ樹脂の応用検討  3.1プリント回路基板への応用  3.2モールド樹脂としての応用 第8節 自己析出型エポキシ塗料の絶縁性、エッジカバー性 1.自己析出型塗装へのエポキシ樹脂の適用 2.自己析出型塗装の塗膜析出機構 3.自己析出型塗装により形成された塗膜の絶縁性 4.塗膜のエッジカバーリング性 第9節 柔軟性フェノキシ樹脂配合によるシアネートエステル樹脂複合材料の絶縁性と耐熱性の両立 1.シアネートエステル樹脂による高耐熱化 2.シアネートエステル樹脂複合材料の接着性向上 3.フェノキシ樹脂を配合したシアネートエステル樹脂硬化物の構造 4.高耐熱・高熱伝導樹脂複合材料の絶縁性 第10節 ポリアクリレートの誘電特性 1.誘電率の基礎  1.1 誘電率とは  1.2 交流電場下での誘電率変化 2.高分子の誘電特性  2.1 高分子で重要な誘電特性の起源  2.2 双極子の構造による高分子の分類 3.ポリアクリレートの誘電緩和挙動と粘弾性挙動  3.1 ポリアクリレート粘着剤の粘弾性測定結果  3.2 ポリアクリレート粘着剤の誘電緩和測定結果  3.3 誘電緩和測定結果と粘弾性測定結果の比較 4.ガラス転移温度(Tg)が異なるポリアクリレートの誘電特性比較  4.1 測定に用いたポリアクリレート  4.2 PMAの測定結果  4.3 PEAとPBAの測定結果 5.高分子の誘電特性と導電性の関連  5.1 高分子での電気伝導機構  5.2 高分子の誘電特性が導電性に与える影響 第11節 ウレタン樹脂の電気絶縁性と応用例 1.電気絶縁用のウレタン樹脂の原料  1.1 ポリオール   1.1.1 ひまし油系   1.1.2 ポリブタジエン系   1.1.3 ポリオレフィン系  1.2 イソシアネート   1.2.1 MDI、TDI系(芳香族系)   1.2.2 XDI系(芳香族系)   1.2.3 H-MDI,H-XDI系(脂環式系)   1.2.4 IPDI,NBDI系(脂環式系)   1.2.5 HDI系(脂肪族系)  1.3 鎖延長剤  1.4 触媒  1.5 耐候剤  1.6 その他   1.6.1 可塑剤   1.6.2 消泡剤   1.6.3 レベリング剤   1.6.4 フィラー類   1.6.5 抗菌剤   1.6.6 密着付与剤   1.6.7 難燃剤 2.絶縁性  2.1 他材料との絶縁性比較  2.2 配合系による絶縁性比較 3.注型技術  3.1 手作業による注型  3.2 ディスペンサーによる定量吐出  3.3 その他 4.ウレタン樹脂の劣化  4.1 ウレタン結合の劣化  4.2 エーテル結合の劣化  4.3 不飽和結合の劣化 5.配合技術と特性  5.1 一般ゲルタイプ  5.2 高耐湿熱タイプ  5.3 高耐熱、高耐湿熱タイプ 6.更なる高機能化  6.1 熱伝導タイプ  6.2 特殊接着タイプ 7.ウレタン樹脂としての新たな展開 第12節 ポリイミド/ベーマイトナノコンポジットの電気的特性評価 1.実験方法  1.1 試料  1.2 誘電特性  1.3 部分放電開始電圧  1.4 絶縁破壊寿命特性  2.実験結果および考察  2.1 複素誘電率特性  2.2 電気的モジュラス  2.3 交流伝導特性  2.4 部分放電開始電圧特性  2.5 絶縁破壊寿命特性 第13節 PPS樹脂の特徴、絶縁部材への応用展開 1.PPS樹脂コンパウンドの電気的特性  1.1 絶縁破壊強さ  1.2 比誘電率、誘電正接  1.3 体積抵抗率  1.4 耐アーク性 2.耐トラッキング指数 PLC 0(600V≦CTI)タイプ 対応グレード:FZ-356-D5 3.リチウムイオン電池(LiB)用ガスケット及びパッキング 向けグレード:FZ-2100、Z-200-E5、Z-200-E2 4.高熱伝導性絶縁グレード 第14節 フッ素ゴムの絶縁性と新材料開発 1.フッ素ゴムの種類と特徴  1.1 ポリマーの電気特性  1.2 フッ素ゴムについて  1.3 FKM とFEPM  1.4 AGCのフッ素ゴムFEPM AFLASR  1.5 FEPM AFLASRの課題 2.実験  2.1 合成  2.2 ゴムコンパウンドの作製(配合・混練)  2.3 各種物性測定法  2.4 金属接着試験法 3.押出成形用グレード:AFLASR 400E  3.1 AFLASR 400Eの特徴  3.2 AFLASR 400Eの配合と常態物性  3.3 AFLASR 400Eの耐熱性・耐薬品性・耐スチーム性・電気絶縁性  3.4 AFLASR 400Eの成形加工性  3.5 AFLASR 400Eの展望 4.プレス成形用グレード:AFLASR 600S  4.1 AFLASR 600Sの特徴  4.2 AFLASR 600Sの配合と常態物性  4.3 AFLASR 600Sの圧縮永久歪  4.4 AFLASR 600Sの耐熱性・耐薬品性・耐スチーム性・電気絶縁性  4.5 AFLASR 600Sの金型離型性  4.6 AFLASR 600Sの耐油性  4.7 AFLASR 600Sの金属接着性  4.8 AFLASR 600Sの展望 5.AFLASR 400E・AFLASR 600Sの着色性 第15節 ゾル‐ゲル法によるポリイミド−シリカ複合材料の絶縁特性と応用展開 1.絶縁層にゾル‐ゲル法により作製したポリイミド−シリカ複合材料を用いたエナメル線  1.1 ポリイミドの合成  1.2 ゾル−ゲル法  1.3 ゾル−ゲル法によるポリイミド-シリカの複合材料の作製  1.4 ポリイミド絶縁エナメル線の作製  1.5 ポリイミド−シリカ絶縁エナメル線の作製  1.6 エナメル線の耐熱−絶縁特性  1.7 シリカ層の形成メカニズム  1.8 ポリイミド−シリカ絶縁エナメル線とポリイミド絶縁エナメルの性質 2.ゾル‐ゲル法を用いたポリ(アミド−イミド)−シリカ絶縁エナメル線の作製検討  2.1 ポリ(アミド−イミド)の合成  2.2 ポリ(アミド−イミド)−シリカ絶縁エナメル線用ワニスの作製  2.3 カルボキシル基を有するポリ(アミド−イミド)前駆体の合成  2.4 ポリ(アミド−イミド)絶縁エナメル線の作製 第16節 改質リグニンと粘土から成る機能性ナノコンポジット絶縁膜の開発 1.改質リグニンと粘土によるナノコンポジット膜の作成  1.1 改質リグニン  1.2 粘土鉱物  1.3 改質リグニンと粘土によるナノコンポジット膜の構造及び機能 2.改質リグニンと粘土によるナノコンポジット膜の絶縁素材としての評価  2.1 絶縁性および電気特性評価  2.2 機器実装および性能評価 第17節 ポリ乳酸の電気絶縁特性とその向上 1.ポリ乳酸の特徴 2.ポリ乳酸の電気的特性  2.1 室温におけるポリ乳酸の電気的特性  2.2 ポリ乳酸の絶縁破壊特性 3.ポリ乳酸の電気絶縁特性の向上に関する取り組み  3.1 熱処理したポリ乳酸の絶縁破壊特性  3.2 熱処理温度を変化させた場合のポリ乳酸の絶縁破壊・劣化特性  3.3 結晶核剤を添加したポリ乳酸の絶縁破壊特性 第18節 CNT/樹脂複合材料膜と絶縁抑制 1.平板状の多重電極を用いて移動電界を印可した一方向CNT/樹脂複合材薄膜の電気的・光学的特性  1.1 供試材料および実験方法   1.1.1 供試材料と懸濁物   1.1.2 実験方法  1.2 実験結果   1.2.1 懸濁物中のCNTの配列   1.2.2 電気抵抗率とCNT重量含有率の関係   1.2.3 相対的透光率とCNT重量含有率の関係 2.円筒状多重電極を用いた一方向CNT /樹脂複合材作製の理論的検討  2.1 問題の設定  2.2 基礎理論  2.3 シミュレーション方法  2.4 シミュレーション結果 第19節 窒化ホウ素ナノシートの添加による樹脂の放熱性と絶縁性の両立 1.BNNSについて 2.BNNSの作製方法  2.1 BNNSのボトムアップ型作製方法  2.2 BNNSのトップダウン型作製方法   2.2.1 乾式剥離法と湿式剥離法について   2.2.2 有機溶媒を用いた湿式剥離法によるBNNSの作製   2.2.3 ILを用いた湿式剥離法によるBNNSの作製   2.2.4 超酸を用いた湿式剥離法によるBNNSの作製   2.2.5 その他の湿式剥離法によるBNNSの作製 3.BNNSと樹脂からなる複合材料の作製と特性  3.1 BNNSと樹脂との複合化  3.2 BNNS/樹脂複合材料の熱伝導性の評価   3.2.1 BNNS/IL,BNNS/CSAと樹脂からなる複合材料の熱伝導率の評価   3.2.2 その他のBNNS/樹脂複合材料の熱伝導率の評価  3.3 BNNS/樹脂複合材料の絶縁性の評価 第20節 連結型ロタキサン構造による分子間絶縁性高分子の設計と機能性材料への応用 1.被覆型分子ワイヤの合成と光学・電気的特性 2.機能性被覆型分子ワイヤ 3.金属元素を活用した機能性被覆型分子ワイヤ
◇第3章 パワーデバイス用封止材・基板の絶縁特性とその向上、評価◇ 第1節 樹脂材料の層間絶縁膜への応用と要求特性 1.高分子の電気伝導 2.エポキシ樹脂 3.ポリイミドの絶縁特性 第2節 エポキシ樹脂の分子設計と半導体封止材への応用 1.エポキシ樹脂の分子設計と半導体封止材への応用 2.高温下における封止材の劣化挙動解析 3.高Tg性と長期の熱安定性の両立  3.1 新規なビフェニル構造含有エポキシ樹脂(BDP−E)の分子設計  3.2 硬化物の物性評価 第3節 イミダゾール系硬化剤エポキシ硬化剤の特性と半導体封止材への応用 1.イミダゾールとは 2.硬化剤(硬化促進剤)としてのイミダゾールの特徴 3.イミダゾールの構造と反応性 4.封止材料における硬化促進剤 5.代表的なイミダゾール類  5.1 2-メチルイミダゾール(2MZ)  5.2 2-フェニルイミダゾール(2PZ)  5.3 2-エチル-4-メチルイミダゾール(2E4MZ)  5.4 2,4-ジアミノ-6-[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]エチル-s-トリアジン(C11Z-A)  5.5 2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール(2P4MHZ)  5.6 2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]ベンズイミダゾール(TBZ) 第4節 酸無水系エポキシ硬化剤の特徴と半導体封止材料としての活用 1.酸無水物の種類と特徴  1.1 液状酸無水物  1.2 固形酸無水物 2.酸無水物使用時のポイントおよび注意事項  2.1 酸無水物配合量の最適化  2.2 吸湿による酸無水物の特性低下 3.硬化物性の改善  3.1 耐熱性の改善  3.2 透明性の付与  3.3 耐湿性の改善  3.4 可撓性の改善  3.5 薄膜硬化性の改善 4.安全衛生上の留意点 第5節 カーエレクトロニクス用エポキシ樹脂封止、接着剤の要求特性と設計、評価 1.自動車の電動化 2.パッケージの変遷 3.パッケージの封止法  3.1 ワイヤーボンド  3.2 フリップチップ 4.封止剤の要求特性と設計・評価法 5.封止剤の設計 6.封止剤の評価 第6節 パワー半導体モジュールの封止材料絶縁特性 1.パワー半導体モジュールの絶縁設計 2.封止材料の絶縁評価 3.封止材料の絶縁寿命評価 第7節 半導体パッケージ基板向け層間材料への要求特性とその絶縁性向上 1.半導体パッケージ用層間絶縁材料について 2.半導体パッケージ用層間絶縁材料に求められる特性について  2.1 層間絶縁材ラミネート前の導体表面処理  2.2 絶縁樹脂のラミネート  2.3 レーザー加工によるビア形成  2.4 配線形成 3.次世代半導体パッケージ基板用層間絶縁材料について  3.1 次世代半導体パッケージ基板用層間絶縁材料に対する要求特性  3.2 導体損失  3.3 誘電損失と次世代向け層間絶縁材料の特性  3.4 コアレス基板  3.5 ファンアウトパッケージへの層間絶縁樹脂の応用 第8節 200℃耐熱モールド型SiC-MOSFETパワーモジュールパッケージ開発 1.実 験  1.2 擬似PM製作  1.3 オンゴーイング劣化観察信頼性試験  1.4 劣化の破壊観察 2.結 果  2.1 HTST  2.2 TCT 3.IWM用トランスファーモールドHBPM製作 第9節 パリレンゲート絶縁膜を用いた機能性酸化物のトランジスタ動作と電界物性制御 1.酸化物FETの基本構造 2.ゲート絶縁膜の重要性 3.パリレン蒸着プロセスと基本装置構成 4.ゲート絶縁膜としてのパリレン薄膜 5.パリレンゲート絶縁膜を用いたワイドギャップSn酸化物FET 6.電界効果を用いた強磁性Fe酸化物導電体のキャリアタイプ評価 7.ハイブリッドゲート絶縁膜によるキャリア変調度の向上
◇第4章 プリント配線基板の絶縁特性とその向上◇ 第1節 FPCにおけるイオンマイグレーションの発生機構と接着層の絶縁性評価 1.序論  1.1 緒言  1.2 プリント配線板   1.2.1 プリント配線板とは   1.2.2 フレキシブルプリント配線板  1.3 イオンマイグレーション   1.3.1 イオンマイグレーションとは   1.3.2 イオンマイグレーション発生機構   1.3.3 イオンマイグレーション評価法  1.4 本研究の目的 2.実験法  2.1 はじめに  2.2 交流インピーダンス法   2.2.1 交流インピーダンス法とは   2.2.2 インピーダンス表記法  2.3 デジタルマイクロスコープ  2.4 交流インピーダンス法を用いたFPC の電気的信頼性評価法 3.電気的信頼性評価としての交流インピーダンス法適用  3.1 本章の目的  3.2 評価試料作製  3.3 実験方法   3.3.1 絶縁抵抗値   3.3.2 交流インピーダンス測定   3.3.3 試料観察  3.4 結果および考察   3.4.1 絶縁抵抗値   3.4.2 コールコールプロット   3.4.3 電極反応パラメーター   3.4.4 試料観察  3.5 まとめ 4.接着成分の異なるFPCの評価  4.1 本章の目的  4.2 評価試料の作製   4.2.1 NBR 含有率が小さな試料   4.2.2 接着剤の配合構成が異なる試料  4.3 実験方法  4.4 結果および考察   4.4.1 NBR 20   4.4.2 PE 50  4.5 まとめ 5.イオンマイグレーションメカニズム解析  5.1 イオンマイグレーション発生モデル  5.2 交流インピーダンス法との対応 6.総括 第2節 高分子量リン含有フェノキシ樹脂を配合したFPC接着剤用エポキシ樹脂組成物の絶縁信頼性を含む各種特性 1.試料 2.接着剤用樹脂組成物の配合 3.硬化物のモルフォロジー 4.硬化物の動的粘弾性  4.1 貯蔵弾性率 (E’) の温度分散曲線  4.2 損失正接(tan δ)の温度分散曲線およびTg 5.引張試験 6.難燃性 7.フロー性 8.ピール強度 9.電気絶縁信頼性 10.耐銅イオンマイグレーション性 11.耐屈曲性 第3節 インクジェットソルダーレジストによる基板への高絶縁性付与 1.ソルダーレジスト 2.インクジェットソルダーレジスト  2.1 インクジェットソルダーレジストの特長  2.2 インクジェットソルダーレジストの形成法 3.ソルダーレジストに要求される絶縁信頼性  3.1 絶縁信頼性の評価方法  3.2 絶縁性低下のメカニズム 4.インクジェットソルダーレジストによる基板への高絶縁性付与  4.1 インクジェットソルダーレジストとアルカリ現像型ソルダーレジストの違い  4.2 インクジェットソルダーレジストによる高絶縁性付与の手法 5.今後の展望  5.1 インクジェット印刷法による微細パターン形成  5.2 微細パターン形成におけるインクジェットソルダーレジストの課題 第4節 低誘電・高接着ポリイミド樹脂の設計とFPCの絶縁性向上 1.樹脂設計 2.樹脂特性 3.FPC向け接着剤特性  3.1 用途例(低誘電カバーレイ)  3.2 用途例(高速伝送FPC用FCCL)  3.3 用途例(リジッド基板用銅箔プライマー) 第5節 常温型フッ素系コーティング剤による電子部品・実装基板の防湿性・防水性付与 1.皮膜特性面での優位点 2.使用上のメリット  2.1 皮膜不燃性  2.2 コーティング液非引火性  2.3 高信頼性 3.使用例  3.1 防湿・イオンマイグレーション防止・リーク防止  3.2 リチウムイオン電池電解液対策  3.3 LEDの劣化防止(硫化防止性) 第6節 高周波数および最先端電子機器へのパリレンコーティングの適用 1.パリレンポリマー:化学的性質とプロセス 2.高周波数および最先端エレクトロニクス向けの主な特性  2.1 電気的特性  2.2 物理的特性と機械的特性  2.3 温度特性  2.4 耐放射線性  2.5 バリア特性、耐薬品性、耐腐食性 第7節 線形状の違いによるフレキシブル基板の絶縁特性 1.信号伝送線路構造 2.実験方法  2.1 評価基板試作  2.2 絶縁破壊試験 3.結果と考察  3.1 信頼性試験  3.2 電界分布
◇第5章 モータにおける絶縁性とその向上、評価◇ 第1節 モータ用気泡導入巻線と絶縁性能の向上 1.巻線の部分放電について  1.1 巻線に発生するインバータサージ電圧  1.2 部分放電による巻線絶縁皮膜の劣化 2.低誘電率巻線の開発  2.1 絶縁皮膜の低誘電率化 3.気泡巻線の部分放電開始電圧  3.1 部分放電開始電圧の測定  3.2 部分放電開始電圧の温度影響  3.3 部分放電開始電圧の気圧影響 4.耐電圧寿命試験 第2節 粉体塗料の絶縁性と車載電子部品、モータへの応用 1.粉体塗料の特徴  1.1 粉体塗料とは  1.2 塗装方式  1.3 エポキシ系粉体塗料の塗膜性能 2.車載部品への応用  2.1 車載モータへの応用  2.2 他材料による絶縁方式との比較  2.3 高熱伝導性粉体塗料とその効果 第3節 電着塗料による精密被覆塗装と高絶縁性付与 1.電着塗装法による精密被覆塗装  1.1 電着塗装とは   1.1.1 前処理工程   1.1.2 電着塗装工程   1.1.3 水洗工程   1.1.4 焼付け工程  1.2 電着塗装による精密塗装性 2.電着塗装法による高絶縁被膜の形成について  2.1 経時絶縁性低下とその制御手法11)  2.2 塗膜導電化の制御手法  2.3 塗膜欠陥(ピンホール、ハジキ、未塗装)の制御手法   2.3.1 ピンホールとその制御手法   2.3.2 ハジキとその制御手法   2.3.3 未塗装とその制御手法   2.3.4 局部的薄膜化の制御手法(エッジ部絶縁とその制御方法) 第4節 産業・EV用インバータ駆動モータ絶縁診断・評価技術 1.モータ寿命を決めるインパルス部分放電  1.1 環境要因に影響される部分放電特性  1.2 部分放電開始電圧の推定 2.インパルス部分放電計測 3.インパルス絶縁性能評価試験と国際規格 4.実機モータの絶縁評価試験 5.モータ巻線の絶縁対策技術
◇第6章 ケーブル、電動機における絶縁性とその向上◇ 第1節 発泡エナメル線における部分放電の開始および放電特性と帯電 1.発泡エナメル線における部分放電開始  1.1 部分放電開始電圧と部分放電発生部位  1.2 電界解析による気泡内放電に関する一考察 2.発泡エナメル線における部分放電の特性  2.1 発泡エナメル線における部分放電諸量の評価  2.2 発泡エナメル線の部分放電におけるV−t試験による寿命評価 第2節 架橋ポリエチレン電力ケーブルの開発と絶縁性向上 1.交流用超高圧架橋ポリエチレンケーブルの開発  1.1 架橋ポリエチレンケーブルの性能支配要因  1.2 500kV架橋ポリエチレンケーブルの開発とその運転実績 2.直流用超高圧架橋ポリエチレンケーブルの開発  2.1 架橋ポリエチレンの直流絶縁上の問題点  2.2 直流ケーブル用絶縁材料の開発  2.3 直流架橋ポリエチレンケーブルの実線路適用とその運転実績 第3節 耐部分放電性に優れる電線(エナメル線)の開発とその評価 1.エナメル線の製造 2.耐インバータサージ特性の向上 3.耐インバータサージエナメル線 4.部分放電の測定と耐インバータサージエナメル線の評価 第4節 電力ケーブルの絶縁診断技術 1.CVケーブルの水トリー劣化による絶縁寿命の考え方 2.CVケーブルの絶縁診断技術  2.1 絶縁抵抗(メガー)法  2.2 直流漏れ電流法   2.2.1 劣化判定基準   2.2.2 特徴  2.3 直流重畳法   2.3.1 劣化判定基準   2.3.2 特徴  2.4 低周波重畳法   2.4.1 劣化判定基準   2.4.2 特徴  2.5 交流重畳法   2.5.1 劣化判定基準   2.5.2 特徴  2.6 部分放電測定法  2.7 残留電荷法   2.7.1 劣化判定基準   2.7.2 特徴  2.8 損失電流法   2.8.1 劣化判定基準   2.8.2 特徴  2.9 逆吸収電流(IRC)法 3.CVケーブル絶縁診断法の適用範囲と考慮すべき事項 第5節 77kV CVケーブル中間接続部用経年絶縁テープの性能評価 1.機械性能評価  1.1 引張試験・伸び試験  1.2 自己融着試験 2.電気性能評価 第6節 電気絶縁用マイカテープの絶縁性能向上 1.高電圧回転機の構造 2.固定子コイル主絶縁に適用されるマイカテープ 3.マイカテープおよびマイカ/エポキシ複合体の絶縁特性  3.1 マイカ箔の絶縁破壊特性  3.2 マイカ/エポキシ複合体の絶縁特性の向上に有効なマイカ箔の粒径・粒径分布  3.3 固定子コイル主絶縁層へのナノコンポジット材料の適用
◇第7章 高分子絶縁材料の劣化診断・評価技術◇ 第1節 高分子絶縁材料の部分放電計測ならびに寿命評価 1.高分子絶縁材料に対する高電圧試験 2.高分子材料ならびに電極に関連した欠陥により生じる部分放電 3.部分放電の検出と異常診断の方法 4.部分放電の発生と電荷の流れに対する等価回路 5.部分放電により発生する電磁波 6.部分放電パルスの観測例 7.時間変化する電気双極子による電荷移動の数学モデル 8.部分放電パルスによる電磁波の計算例  8.1 電気双極子モデル  8.2 電流ループを磁気双極子とみなしたときの電磁界放射  8.3 電気双極子と磁気双極子両方による電磁界 9.パッチアンテナを用いた部分放電計測 10.高分子材料の劣化メカニズムと寿命評価 11.速度反応論による劣化現象の考察 12.長時間電圧時間(V-t)特性 13.自動酸化 第2節 炭化水素系熱硬化性樹脂の電気絶縁材料への適用評価 1.試料および実験方法  1.1 試料の素材   1.2 試料作製方法  1.3 実験方法 2.実験結果および考察  2.1 主剤粘度  2.2 熱的および機械的特性  2.3 吸水率  2.4 誘電特性  2.5 電気絶縁特性 第3節 X線CTによる高分子材料の絶縁破壊の解析 1.背景  1.1 電気トリーとその観察方法  1.2 X線を利用した絶縁破壊痕跡および電気トリーの観察 2.放射光X線を利用した電気トリーの観察  2.1 試料  2.2 電気トリーのX線CT観察  2.3 観察結果 3.電気トリーの構造評価  3.1 フラクタル次元  3.2 電気トリーの描画シミュレーション 第4節 シリコーンゴムの部分放電劣化の評価 1.試料および実験方法、表面評価方法  1.1 試料および実験方法  1.2 表面評価項目および評価方法   1.2.1 撥水性   1.2.2 表面粗さ   1.2.3 赤外吸光分析  1.3 実験結果および検討   1.3.1 撥水性   1.3.2 表面粗さ   1.3.3 IRスペクトル   1.3.4 検討 第5節 第一原理分子動力学法に基づくポリエチレンの絶縁破壊シミュレーション 1. 誘電率の計算方法 2. 化学欠陥によるポリエチレンの比誘電率への影響 3. ポリエチレンの絶縁破壊現象 第6節 シミュレーションによる樹脂ガスケットのシール性能の評価 1.フッ素樹脂と自動車の性能・安全性の向上  1.1 車載リチウムイオン電池ガスケットの要求特性  1.2 フッ素樹脂PFA 2.PFAの材料構成式  2.1 組み付け   2.1.1 円板の圧縮   2.1.2 シミュレーションモデル   2.1.3 シミュレーション結果  2.2 組み付けの経時特性   2.2.1 円柱試験片の圧縮   2.2.2 シミュレーションモデル   2.2.3 シミュレーション結果 3.ガスケットのシール性能の経時特性  3.1 シミュレーションモデル  3.2 材料構成式  3.3 境界条件と荷重条件  3.4 シミュレーション結果
 
 
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