総 論
第1章アジアにおけるポストハーベスト・ロスの削減と機能性包装技術の活用
石谷孝佑
1はじめに
2世界的な食糧危機到来への警告
3食品ロス削減の重要性
4アセアン諸国の面積・人口と経済発展
5アセアン諸国における対日感情
6収穫後ロスの諸要因と問題解決の方向性
7流通の改善に寄与する容器包装と高付加価値な新製品開発
8開発事例とその意義
8.1青果物鮮度保持包装の多様化
8.2ドリアン製品の保香包装
8.3甘藷加工品の開発
8.4乾燥果実とジャムの包装
8.5燻製魚の加工改善と包装
8.6伝統調味料の包装
8.7一村一品運動と包装
9おわりに
第2章欧米における最新食品包装技術の開発トレンド
住本充弘
1Sustainable 対応素材の進展
1.1Braskem
1.2包装容器のバイオ化率
1.3農水産物の廃棄物利用
1.4パルプの活用
2バリアー包材への対応
2.1ヘミセルロースの活用
2.2蒸着技術
2.3多層押出しフィルム・シート
2.4酸素吸収材の包材への活用
3使用時に二液を混合するタイプの包装容器
3.1二液混合電子レンジ包材
3.2ディスペンパック
4軟包装の立体容器化
4.1Cyclero(サイクレロ)
4.2ECOLEAN
4.3BRICKPOUCH(R)
4.4SURE POUCH
5スパウトパウチへの利便性付加
5.1ストローの内蔵
5.2スプーンの装着
5.3十字カット入りのシリコン栓
6包装容器の工夫
6.1Serac
6.2成型出来る紙トレー
6.3パルプモールド
6.4電子レンジ用成型紙トレー
6.5illigの深絞り容器
6.6口部の白化の無い耐熱PETボトル
7包装容器のシール技術
7.1超音波シール(Ultrasonic Seal)
7.2インパルスシール
8易開封・再封
8.1Dip & Squeeze
8.2レーザーカット
8.3再封性(リシール:Reseal)
8.4かんごう蓋(嵌合蓋)
8.5アルミ缶の再封と超音波利用
9内容食品の付着防止
10生鮮物の鮮度保持
10.1カット野菜
10.2生肉
10.3消えるバーコード
10.4段階で変化する鮮度インジケーター
 
11ロングライフ化
11.1乳製品向けクリーン充填包装
11.2乳製品向けオゾン殺菌
11.3EB殺菌
11.4紫外線による閃光パルス殺菌
11.5無菌充填包装
11.6レトルト包装食品
11.7液体紙容器
11.8高圧殺菌
12電子レンジ食品
12.1Mic Vac
12.2電子レンジ対応のアルミ箔包装容器
12.3オーブンクッキング
13店頭効果
14新しい発想のバッグインボックス(Bag-in-Box)
15ICTの活用
15.1ARの利用
15.2NFC, RFIDの利用
第3章ユニバーサルデザインから見た食品包装技術の開発トレンド
−QOL(生活の質)の向上と高齢者向け包装食品−
古田晴子
1はじめに
2ユニバーサルデザインをパッケージで
3日本の現状と食品購入実態
4食品包装の課題を解決〜開封
4.1見てわかる【はっきりオープン(R)】
4.2触ってわかる【セーフティノッチ】
4.3指でつまみやすい【つまみ上手(R)】
4.4開封動作後につまみが出現する【段差レーザーカット】
5食品包装の課題を解決〜調理
5.1安全に加熱が出来る電子レンジパウチ【アンタッチスルー】
5.2おいしさを損なわず長期保存できる【Mic Vac】
6介護食に向けて
7より多くの方へ
7.1エンボス加工で情報を伝える【点字】
7.2中身の情報を音声で伝える【バーコードサイン】
8おわりに
第4章環境対策3Rから見た食品包装技術の開発トレンド
大須賀弘
1容器包装リサイクル法(容リ法)の背景
2容器包装リサイクル法
3「容リ法」見直し
4食品容器包装3Rへの取組み
53Rの技術開発
5.1種々の事例
5.2技術開発のトレンド
5.3DfE: Design for Environment
第5章食品包装に関するFSSC 22000等の国際規格基準の世界的流れ
湯川剛一郎
1食品に関する国際規格基準の動向
1.1食品の安全管理とISO 22000
1.2GFSIと国際的な認証制度
1.3GFSIとFSSC 22000
1.4FSSC 22000による認証
2食品包装に関する国際的な規格
2.1PAS 223
2.2ISO 22002-4
2.3BS EN 15593
3国際規格基準の動向
 

 「食品ロスの削減」に貢献するロングライフ食品、ESL食品
第1章「食品ロス削減」と包装技術への期待−もったいない!食品ロス削減に向けた世界の包装最新動向−
有田俊雄
1はじめに
2もったいない!知っておきたい食品ロスの実態
3SAVE FOOD は世界包装界の主要な課題
4Interpack 2014におけるSAVE FOOD Initiative
(食品ロス削減への啓蒙)
5食品ロス削減に期待される包装−新しい視点
5.1容器包装のリシール技術に注目
5.2包装容器の撥水性技術に注目
5.3業務用ドレッシングに採用されたスマートボトル
6アクティブ・パッケージ、インテリジェント・パッケージの応用
6.1青果物鮮度保持用ドリップシート
6.2RFIDタグ応用によるバナナの出荷管理
6.3精肉の温度管理用センサー付きラベル
6.4期限切れ自動表示のパッケージ
6.5究極のバイオセンサー
7フードロス削減にも貢献するチルドレディミール市場の台頭
7.1基本は調理−冷却プラス温度管理
7.2容器内調理技術の伸長
8まとめ
第2章脱酸素剤による食品のESL化と普及の課題
畠山秀利
1はじめに
2脱酸素剤包装の効果
3微生物に対する脱酸素剤の効果
3.1カビ、酵母
3.2細菌類
4近年のトレンド
4.1非常食、保存食
4.2個包装化
4.3脱ガラス瓶、金属缶
5更なる普及への課題
 
5.1ピンホール、シール不良
5.2包装材料の選定
5.3閉塞
5.4脱酸素剤の適用限界
5.5食品の初期菌数
6おわりに
第3章長期保存可能な機能性樹脂カップ(オキシガードカップ)の多様化と適用拡大
神崎敬三
1はじめに
2容器の種類とその特徴
3長期保存を可能にする樹脂容器への機能付与
3.1パッシブバリアー技術とアクティブバリアー技術
3.2オキシガード(R)
3.3オキシガード容器の基本構成と特徴
4オキシガード技術の多様化
4.1トレイ
4.2パウチ
4.3カップ
5オキシガード技術の適用拡大
6容器シェアバランス競争に必要なこと
7まとめ
第4章PIDによる食品のESL化と新展開
二瀬克規
1はじめに
2液体容器の歴史とPID
3PIDとハード容器の違い
4PIDの仕組みと機能
5PIDによる醤油の酸化防止効果
6静置実験によるPIDのRVP内への微生物侵入
7フィルム弁の先端部へ付着する落下細菌数の推測
8RVPに付帯するフィルム弁のキャップ効果について
9PIDによる品質保持期限の延長
10おわりに
 

 酸素バリアー材の開発と応用の新展開
第1章透明蒸着・塗布フィルムの現状と今後の課題−GLフィルム、ベセーラとその技術融合−
坂巻千尋
1はじめに
2透明ガスバリアーフィルム
3透明ハイバリアーフィルムに要求される性能
4透明蒸着フィルム(凸版GLフィルム)
4.1概要
4.2構成と製造方法
4.3GLフィルムの特徴
4.4GLフィルムの用途
4.4.1カートカン
4.4.2EP-PAK
4.4.3エコフラットカップ
5ベセーラフィルム
5.1ベセーラの特徴
6ナノコンポジットバリアーフィルム
7高性能、高耐性の“PRTME BARRIERプライムバリア”
7.1プライムバリアの特徴
7.2“プライムバリア” “PRIMEBARRIRA” の用途
8透明蒸着・塗布フィルム 今後の課題
第2章レトルト食品対応の透明ハイバリアーフィルム「クラリスタ(R)」
中谷正和
1開発の背景
2「クラリスタ(R)CF」の特徴
3「クラリスタ(R)CF」のハイバリアー性能
4物理的ストレス後のバリアー性能
5バリアー性の内容物依存性
6まとめ
第3章共押出ハイバリアー包材の世界の現状と課題
岡本健三
1はじめに
 
2共押出用ハイバリアー素材の概況について
3共押出技術とハイバリアー包材の用途展開
4現在のバリアー包材市場動向、技術動向
5おわりに
第4章ロケット包装の新展開
広瀬和彦
1はじめに
2ロケット包装が生まれた時代背景と技術的背景
3ロケット包装材料としてのPVDCフィルム
3.1PVDCフィルムのガスバリアー性
3.2透明性・光透過性
3.3収縮特性
3.4機械適性
3.5内容物との密着性、剥離性
4ロケット包装食品の包装技術
4.1魚肉ソーセージ
4.1.1殺菌温度
4.1.2製造時の留意点
4.1.3フィルムと肉との密着の問題
4.1.4製品の保存性の問題
4.2チーズ、バター
5ロケット包装における結紮機
6海外におけるロケット包装の新展開
第5章防湿包装
平田 孝,石谷孝佑
1はじめに
2食品用包材の透湿性
3乾燥剤
4食品の吸放湿と水分収着等温線
5包装食品の水分変化
6多重包装した食品の防湿包装設計
7乾燥剤同封包装の防湿包装設計
8防湿包装設計式の応用例
 

 日本における青果物鮮度保持技術の普及
第1章青果物用包装フィルムの最新動向
石谷孝佑
1包装の機能と青果物包装
2青果物の生理特性と鮮度保持
3包装形態と包装資材の種類
4鮮度保持フィルムによる青果物のMA包装
4.1ガス平衡タイプの鮮度保持包装(E-Type MA)
4.2微細孔フィルムMA(P-Type)
4.3パーシャルシールMA(P-Type)
4.4酸素食切りタイプ(D-Type)を用いたMA包装
5日本における青果物のMA包装の課題
第2章微細孔フィルムおよびパーシャルシールによる野菜の鮮度保持技術
石川 豊
1はじめに
2微細孔フィルム
3パーシャルシール包装の原理
4パーシャルシールの歯型
5鮮度保持効果
 
6パーシャルシール包装の応用
第3章軟弱果実における振動・衝撃対策と緩衝包装の進展
北澤裕明
1軟弱果実における振動・衝撃対策の意義
2振動・衝撃対策に関する理論および評価
2.1振動
2.1.1ランダム振動試験
2.2衝撃
2.3損傷評価の現状
3新たな緩衝包装容器の事例
3.1イチゴ用包装容器の変遷
3.1.1新型緩衝包装容器(その1)
3.1.2新型緩衝包装容器(その2)
3.1.3新型緩衝包装容器(その3)
4今後の研究に求められること
4.1低コストな損傷防止対策
4.2振動・衝撃双方に対応する損傷の評価および予測理論の構築
4.3損傷と購買行動との関連付け
 

 世界に発信する日本のユニバーサルデザイン
第1章調味料・加工食品の包装に見るユニバーサルデザイン
野田治郎
1はじめに
2食品包装設計とユニバーサルデザイン
2.1食品包装に求められる役割と機能
2.2高齢者に配慮した食品包装設計
2.3食品包装におけるユニバーサルデザインの考え方
3調味料・加工食品の包装に見るユニバーサルデザイン
3.1缶詰に見るユニバーサルデザイン
3.1.1手を切らないように工夫された缶詰(ダブルセーフティー・イージーオープン缶)
3.1.2使いやすく便利になったプラスチックの缶詰
3.2ガラス瓶・プラスチックボトル製品に見るユニバーサルデザイン
3.2.1キャップが開けやすく、使いやすくなった調味料容器
3.2.2ジャム用ガラス瓶のユニバーサルデザイン
3.2.3最後まで絞り出せる軟質チューブ
3.3軟包装製品に見るユニバーサルデザイン
3.3.1絞り出しを容易にしたスパウトパウチ
3.3.2表示を工夫したパウチ
4ユニバーサルデザインから見た包装の将来展望
5おわりに
第2章食品包装に見るユニバーサルデザイン
沓掛勝則
1食品包装のライフサイクル
2食品包装におけるユニバーサルデザイン
3食品包装におけるユニバーサルデザインの実施例
3.1開封性
3.2取出し性・注ぎ性・定量性
3.3識別性
3.4携帯性
3.5収納性
3.6廃棄性
4ユニバーサルデザインの評価法
5おわりに
第3章ディスペンパックの進化
北原 直
1はじめに
2株式会社ディスペンパックジャパンとは
3ディスペンパックとは
3.15つの特徴
3.2使用シーン
4ディスペンパックの進化
4.1包材の進化
4.1.1蓋材の材質変更
 
4.1.2包材の薄肉化
4.1.3酸素吸収樹脂の採用
4.2容器形状の進化
4.2.1シングルからツインへ
4.2.2サイズのバリエーション
4.2.3高温開封対応容器
4.2.4片側極少容器
4.2.5具材対応容器
4.3デコレーション性の追求
4.3.1インデントディンプル
4.3.2Wツイン
4.3.3細口多列ディンプル
5おわりに
第4章醤油容器の機能と最新動向
桑垣傳美
1はじめに
2醤油容器の変遷
3醤油容器の種類
3.1家庭用容器
3.1.1フィルム容器
3.1.2ボトル容器
3.2業務・加工用大型容器
4醤油容器のユーザビリティー
4.1小売の変化
4.2安全に対する配慮
4.3法律の変化
4.4消費者の変化
5最新の醤油容器 ~密封容器~
5.1導入背景
5.2密封容器の構造
5.2.1パウチタイプ
5.2.2デラミネーションするボトルタイプ
5.3密封容器による醤油の保存性
5.4密封容器のユーザビリティー
6これからの醤油容器
第5章NEWクレラップに見る使いやすさの進化 「いちばんうれしいラップになろう」開発の歴史
花山 剛志
1国産食品包装用ラップの誕生
2家庭用ラップの需要拡大
3PVDC製家庭用ラップの特性
41989年〈NEWクレラップ〉誕生
5「いちばんうれしいラップになろう」を目指して
6最新〈NEWクレラップ〉2014年バージョン
7次世代に向けた取り組み、「もっとうれしいラップになろう」を目指して
8「もっとうれしいラップ」になることを目指して
 

 高齢化対応食品の包装技術の進歩
第1章高齢者向け食品包装のイージーオープン技術
大須賀弘
1はじめに
2包装容器の開封性に関するJIS規格
3基盤となる規格
3.1JIS S 0021:2000 高齢者・障害者配慮設計指針−包装・容器
3.2JIS S 0022-4:2007 高齢者・障害者配慮設計指針−包装・容器−使用性評価方法
4高齢者・障害者配慮の標準化の歴史
5種々の易開封性の考え方
6開封性の定量的評価の動向
6.1袋の開封性
6.2カップ容器の開けやすさ
6.3クロージャーの易開封性
7イージーピールの研究
8その他のイージーオープン技術
8.1イージーオープンパウチ(ニットーパックパンフレット)
8.2バブルを用いた開封袋
9おわりに
第2章高齢者向け食品のソフトバッグ包装技術
小野松太郎
 
1はじめに
2高齢者向け食品と包装形態
3高齢者向け食品の安全性と品質保持
4濃厚流動食および関連製品について
4.1濃厚流動食
4.2流動食関連製品
4.3その他の関連製品(介護食製品)
5高齢者向け食品のソフトバッグ製品に必要な包装技術
5.1滅菌処理とフィルム構成
5.1.1レトルト殺菌
5.1.2無菌充填(アセプティック充填)
5.2ソフトバッグのバリアー性
5.3製品の使いやすさ
6おわりに
第3章高齢者向け液体食品のスパウト付包装容器の包装技術
大山 彰
1流動食の包装容器の開発と進化
2スパウト付パウチの必然性と更なる進化
3スパウト包装容器(チアーパック(R))の進化
4スパウト包装容器(チアーパック(R))の新キャップ開発
 
 
食品用機能性包装の新展開
〜食品ロスの削減、商品安全認証、機能性包装等の国際的な動向を踏まえて〜
Advanced Japanese Active Food Packaging and Global Development
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