創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
古江美保(楠田)先生の「はじめに」より
 第I編第1章1の通り近年、ますます培養細胞を用いたin vitro試験法の開発や標準化が進められている。
第I編第3章2にあるように、様々な無血清培地が市販され、第I編第1章2〜7にあるように様々な細胞種が
提供され、多くの研究者が利用できるようになってきた。簡単に誰もが培養できるようになった一方で、
その取扱や管理が重要な課題となってきている。特に、第I編第1章6〜7にあるようにiPS細胞技術により、
心筋細胞、血管内皮細胞、骨格筋芽細胞、肝細胞、神経細胞など様々な細胞種に分化した細胞が市販され、
また、疾患モデル細胞の作製が可能となり、第I編第2章にあるように新しいデバイスの開発や、新規
スクリーニング法、新規評価法が提案されつつある。また、第I編第4章にあるように、コンピューターの
機能の発達に伴い画像解析技術が発達し、蛍光画像や位相差画像による細胞評価法が確立されつつある。
さらに、基礎研究だけでなく、第U編にあるように薬効評価や毒性評価などに細胞を使用するためには、
再現性、確実性、信憑性、応用性を担保する必要がある。

		
 
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