食品テクスチャーの測定とおいしさ評価 
 〜食品構造とレオロジー、咀嚼・嚥下感覚、機器測定・官能検査、調理・加工〜



第1章 おいしさとは何か ─食における五感の位置づけ  《山野 善正》
  1 はじめに   2 テクスチャーとは   3 テクスチャーの表現


第2章 食品の構造とレオロジー  《森 初惠》
第1節 静的・動的粘弾性   1 はじめに   2 弾 性   2.1 ヤング率   2.2 剛性率   2.3 ポアソン比   3 粘 性   3.1 ニュートン粘性   3.2 非ニュートン粘性   3.3 異常粘性   4 粘弾性   4.1 静的粘弾性   4.2 動的粘弾性 第2節 液 体   1 はじめに   2 ゾ ル   2.1 サスペンション   2.2 デンプン糊液と調味料   2.2.1 ショ糖   2.2.2 酸   2.2.3 食塩(塩化ナトリウム)   2.2.4 グルタミン酸ナトリウム   2.3 ホワイトソース   3 泡   3.1 泡の分類   3.2 泡沫の性質   3.3 泡沫の安定化機構と不安定化機構   3.3.1 気泡の合一と再分布   3.3.2 泡膜の厚さ決定要因   3.4 水溶液の泡   4 エマルション   4.1 乳化剤(界面活性剤)   4.2 卵レシチンのリン脂質の乳化特性   4.2.1 乳化性   4.2.2 安定性   4.2.3 リン脂質の混合   4.3 低温安定性と疎水性・親水性混合乳化剤   4.4 大豆タンパク質添加エマルション   4.5 マヨネーズ   4.5.1 温度による変化   4.5.2 攪拌時間と粒度分布 第3節 固 体   1 はじめに   2 うどん   2.1 ゆで麺の応力─ひずみ曲線   2.2 ゆで麺の「コシの強さ」   2.3 稲庭うどんの破断強度と麺の空隙との関係   2.4 ゆで麺の水分分布とテクスチャー   2.5 ゆで麺のテクスチャーとアミロース量およびグルテン量の関係   2.6 タピオカデンプンを添加したゆで麺のテクスチャー   3 パン   3.1 測定方法   3.1.1 応力─ひずみ曲線の解析   3.1.2 もろさの指標   3.1.3 気泡構造と力学特性   3.2 保存期間   3.2.1 パンクラムの測定方向の影響   3.2.2 パン調製・焼成・保存方法の影響   3.3 パン生地の2 次発酵   3.4 お粥パン   4 魚   4.1 生魚肉および加熱魚肉の硬さと粘弾性   4.2 魚肉のゲル   4.3 かまぼこへの魚油添加   5 鶏 卵   5.1 全 卵   5.2 卵 白   5.3 卵 黄


第3章 固体食品の構造
第1節 高分子ゲル  《森 初惠》   1 はじめに   2 ジェランガムゲル   2.1 尿素添加の影響   2.2 塩添加の影響   2.3 ゲル化に及ぼす降温速度の影響   2.4 粒子充填の影響   3 異種類の高分子物質の混合ゲル 第2節  エマルションゲルのレオロジー特性のニューラルネットワークによる解析  《山野 善正》   1 はじめに   2 エマルションゲル形成の模式図   3 ニューラルネットワークを用いた試験   4 まとめ


第4章 特殊な構造
第1節 粒子感覚:米粉の粒子と製品の物性,食感との関係  《吉村 美紀》   1 はじめに   2 食品の粒子の状態─粉体食品─   3 粉体食品のおいしさ   4 「ざらつき感」に及ぼす粒子の特性   5 粒子特性の測定方法について   6 米粉の粒度と団子・分散糊液の特性   7 大豆粉粒子の凝固と「ざらつき」   8 レジスタントスターチの粒子径分布とパンの官能評価   9 まとめ 第2節 表面構造:パン粉の撥油機構について  《小谷 久》   1 はじめに   2 走査電子顕微鏡観察   3 SPring─8 のX 線マイクロCT による断層画像による観察   3.1 大型放射光施設SPring─8 内部写真とBL46XU のX 線マイクロCT   3.2 X 線マイクロCT による裸麦パン粉と油の界面観察   4 3 種類の油調済みパン粉内部の油の分布状態の観察   5 パン粉の油切れのメカニズムの解明   6 なぜパン粉の表面に微細凹凸表面が形成されるか   6.1 各種パン粉のSEM 画像   6.2 粒度分布測定


第5章 食品テクスチャーの機器測定・官能検査とそのデータ解析
第1節 サンプリング,機器測定  《山野 善正  次田 隆志》   1 サンプリング   2 機器測定 第2節 官能検査  《山野 善正  次田 隆志》   1 官能検査の種類   2 食品テクスチャー評価における官能検査   3 測定手法の実効性と倫理 第3節 機器測定・官能検査から得られるデータの解析  《次田 隆志》   1 食品のテクスチャーに関わるデータの種類と解析法   1.1 統計解析で扱うデータの種類   1.2 機器測定によって得られるデータの統計解析法   1.3 官能検査によって得られるデータの統計解析法   2 多変量解析法   2.1 多変量解析法の分類と機器測定データへの適用   2.2 主成分分析   2.3 官能検査データの多変量解析   3 機器測定・官能検査から得られたデータ解析の実例   3.1 機器測定から得られたデータの主成分分析による解析   3.2 官能検査から得られたデータのノンパラメトリック手法による解析 第4節 データサイエンス  《山野 善正》   1 はじめに   2 おいしさの表現用語   3 おいしさの方程式   4 嗜好性の調査   5 おわりに


第6章 高齢者食品の力学特性とテクスチャー  《高橋 智子》
第1節 高齢者と若年者による食べやすさの評価   1 はじめに   2 粥試料の力学的特性   3 高齢者および若年者パネル   4 高齢者および若年者による官能評価結果の比較 第2節 高齢者食品の力学的特性と口腔感覚の関係   1 はじめに   2 加熱人参を具材として含む米粥の調製   3 米粥の粥液重量,粥飯粒の大きさ   4 粥飯粒,および加熱人参1 粒の破断特性   5 米粥,および混合粥のテクスチャー特性   6 米粥,加熱人参,混合粥の力学的特性と官能評価の関係 第3節 高齢者食品の力学的特性と食べやすさ   1 はじめに   2 試料の調製   3 市販ゲル化剤により調製した水ゲルの動的粘弾性   4 粥飯塊のテクスチャー特性,粥飯粒のひずみと荷重の関係   4.1 粥飯塊のテクスチャー特性   4.2 粥飯粒のひずみと荷重の関係   5 官能評価とテクスチャー特性   6 筋電位(EMG)の測定とテクスチャー特性   6.1 咀嚼時筋電位測定とテクスチャー特性   6.2 嚥下時筋電位測定とテクスチャー特性


第7章 咀嚼と嚥下  《高橋 智子》
第1節 食べやすい食肉のテクスチャー特性と咀嚼運動   1 はじめに   2 食肉試料   3 テクスチャー特性測定条件としての圧縮速度と食肉の硬さの関係   4 食肉の咀嚼運動と咀嚼回数   5 咀嚼と肉食塊のテクスチャー特性 第2節 α─アミラーゼ添加がパンの物理的特性と咀嚼性に及ぼす影響   1 はじめに   2 パンローフおよびパン試料の調製   3 パンローフの比容積,パン試料のテクスチャー特性,糊化度   4 咀嚼時筋電位   5 咀嚼回数とパン食塊の性状 第3節 とろみ調整食品溶液の嚥下特性   1 はじめに   2 とろみ調整食品の力学的特性   3 加工デンプンによりとろみを付与した造影剤溶液の力学的特性と嚥下特性   4 嚥下困難の自覚が無い高齢者の嚥下状態に及ぼすとろみ調整食品溶液の力学的特性の影響   5 ゲルを混合したとろみ食品溶液の力学的特性と嚥下特性


第8章 調理・加工とテクスチャー  《大越 ひろ》
第1節 調理・加工におけるテクスチャー変化   1 はじめに   2 粘稠なゾル(ペースト)状の食物の調理・加工におけるテクスチャーの変化   2.1 マッシュポテトの力学的特性に及ぼす油脂の影響   2.2 油脂の状態がマッシュポテトの力学的特性に及ぼす影響   3 米の品種による米飯のテクスチャーの特徴   3.1 試料米の特徴および炊飯方法   3.2 テクスチャーの測定方法   3.3 アミロース含量の異なる米飯のテクスチャー特性   3.4 官能評価   3.5 まとめ   4 高圧処理による食肉のテクスチャーの変化   4.1 試料肉の調製   4.2 測定方法   4.3 結果および考察 第2節 新食感食品の創製   1 はじめに   2 高齢者用食品の特徴   2.1 試 料   2.2 テクスチャー特性   2.3 食べやすさの評価   2.4 まとめ   3 喉に詰まりにくい餅の開発   3.1 試 料   3.2 飲み込みやすさの検討   3.3 テクスチャー特性   3.4 食塊の性状   4 ゾル─ゲル混合系食品のテクスチャー   4.1 試 料   4.2 大根とろみあん混合系試料の調製   4.3 テクスチャー特性   4.4 若年者と高齢者による官能評価   4.5 官能評価とテクスチャー特性の関連性
 
食品テクスチャーの測定とおいしさ評価 〜食品構造とレオロジー、
咀嚼・嚥下感覚、機器測定・官能検査、調理・加工〜
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